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【風と土の茶の間 vol.2 秋分】雪国で暦と暮らす

2025 2/22
風と土の茶の間
2022年10月5日2025年2月22日
こめむすひ 編集部

秋分を迎え、季節はグッと冬モードに向かっていきますね。季節の変化がはっきりしている雪国では平場と山地でも季節の進み方が違うと感じます。

「暦の上では春ですが」なんていうフレーズ、よく聞きますが、今のカレンダーと旧暦とそれぞれの地域での季節感って違いますよね。今日はその暦のことを少しお話ししてみたいと思います。

目次

暦というメディア

日本にはカレンダーの他に、季節の節目を表す二至四立、二十四節気七十二候というものがあります。二至四立とは、夏至・冬至・立春・立夏・立秋・立冬 のこと。二十四節気七十二候は、たくさんあるので以下リンクを参考になさってください。
https://www.543life.com/seasons24/

暦

暦の語源は、日読み(かよみ)から来ているといいます。今ではテレビで簡単に天気予報がわかりますが、古代の人にとっては、自然の変化は命に関わることでもあって、日を読むこと、つまり今日という日が、いつのどんな日であるか?ということがとても大事だったのです。はるか昔から人間は時を知ろうとし、時を制するものは世界を制してきた歴史があります。

日本には、明治5年の改暦以前まで使っていた太陰太陽暦があり、月の満ち欠け、二至四立、二十四節気七十二候が暦に落とし込まれ、暮らしの中で使われていました。

厳密に言うと、暦・天体観測などの学問は、陰陽師や一部の権力者のものであり、そこから神事や農事など暮らしに関わるものだけを、暦というカタチにして民衆に下ろしていたわけです。

しかも暦はひとつではなく、地域によって作られていて、三島暦、会津暦などさまざまありました。今、旧暦として使われている暦は京都の季節感を軸につくられたものといいます。

冒頭で述べた二至四立は、日本だけでなく、世界中にある節目なんです。両極のピークと昼と夜の等しき日。春分と秋分は昼と夜の長さが同じで太陽が真東から昇って、真西に沈む。この日に祭りをしたり、大事な儀式をしたりする文明がありました。例えば、中央アジアやメキシコ・テオティワカンでは春分にお祭りを行います。この日を境に太陽の力が増すことを太陽の誕生日として祝ったり、寒くなる節目に神とつながることによって、その後の暮らしの安寧を祈ったのでしょう。

現在のカレンダーが消費されていく一方通行の時間軸に対し、暦は循環する時間。こうした暦のことを学びながら、暮らしに活かすようになると不思議と暦の節目と体調の変化が一致していたりすることに気づき、身体のリズムが合わせやすくなってきたのです。古くから伝わる教養のようなものかと学び始めましたが、途方もない観測の蓄積によって人間が現在も自然と調和して暮らすための知恵が詰まったメディアだと思うようになりました。この感覚にも似た感性が、山あいの集落に暮らす父ちゃん母ちゃんたちの暮らしの感性です。

雪国は自然と暮らす感性が育つ場所

集落のお父さんとの会話でのこと。季節の巡りと暮らし方について話していて、雪が溶けたからといって、すぐに田んぼや畑ができるわけではなさそうだし、種をまくタイミングは、どうやって決めているのか、尋ねたことがありました。

「あの向こうの山にうさぎがはねたら」

向かいの山の雪が溶けて、その溶け残った雪の形がウサギのようにみえる頃という意味です。その答えに私はびっくりしました。まるで、まんが日本昔話の世界。

種まき

また、べつの母ちゃんとの会話では、笹団子などをつくるヨモギは、この辺ではモチグサと呼ばれますが、土用が過ぎたら葉っぱが硬くて草餅などは作れなくなるから、モチグサとは呼ばないと言っていたのです。土用とは、4つの季節の変わり目にある18日間の期間で、夏の土用ウナギが有名ですが、季節全てに土用があります。この時期は土をいじらないなど暮らしに深くつながっているのですが、それが当たり前にお母さんの口から出てくることに、感動しました。自然の変化への解像度の高さには驚きます。

もちぐさ

自然の変化を見逃さず、その変化から農作業や暮らし方の切替わりをちゃんと受け取っている。まるで昔話のような世界で生きている父ちゃんしょ、母ちゃんしょの感性に魅了されました。
(しょ:「達」と同義。人の複数形を表す方言)

今は、稲刈りシーズン真っ盛り。稲刈りが始まる頃、越後の人の心には、もう雪の心配がよぎります。正確には、お盆が過ぎると「ああ、また寒くなる」と一瞬思うのです。

雪がない季節に雪に心を奪われるというのもアレなんですが、循環する時間に生きているからこその心の動きなんですよね。

雪国は、住んでいるだけで自然と暮らす感性が育つ場所だと思います。自分の思い通りにならないモノと共存するとはそういうこと。

今ある時間の基準となるものはすべて、宇宙・自然がもとになっています。

「年」という字の語源は、稲のサイクルからきていて、昔は稲が実ることそのものも「とし」と呼んだそうです。「月」は文字通り、月の満ち欠けのリズムから成り立ち、一「日」は地球の自転のリズム。

人間がすべて決めているかのような時間ですが、宇宙・自然のリズムが軸になっている。そのことを知ると、とても謙虚な気持ちになれます。そして、判断の軸が多様になってくるのです。新月だから種をまいてみよう。満月だから気持ちが揺らいで当たり前。と、揺れる人間と変化する自然を受け入れる暮らしはなんと豊かなことか。自然が厳しいからこそ、謙虚にも優しくもなれる雪国暮らし。今年で15年目を迎えました。

この記事を書いた人

清野静香 野草と暮らしの冒険家

福島県会津生まれ。新潟と福島の2拠点暮らし。新潟県中越地震をきっかけに新潟とのご縁をいただく。中山間集落へ足を運び、交流を重ねるなかでお茶飲みの楽しさと山遊びにハマる。食べられる草がそこらじゅうにある暮らしの豊かさを満喫中。農コミュニティ「ふらっと梅部」では仲間たちと梅の栽培もしている。

風と土の茶の間
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