「輪じめ」は玄関に飾ることができるなど、最も使い勝手の良いしめ縄です。いつもお店で買っている方の中には「しめ縄を自分で作ってみたい!」と考えている方は多いのではないでしょう。
この記事では、新潟県小千谷市にある「しめ縄工房若栃」の職人さん直伝の輪じめの作り方を写真をふんだんに使ってご紹介します。私自身、教えていただいて作ったのですが、出来栄えはともかく、自分なりに編んだしめ縄が完成した時は何だか自分がグレードアップしたような気持ちになりました!
「しめ縄工房若栃」について詳しく知りたい方は、関連記事「若栃で育まれる「しめ縄作り」制作のこだわりや藁と共にある暮らし」をご覧ください。
また、しめ縄の飾り方などは関連記事の「古くから受け継がれてきた「しめ縄文化」由来・飾り方からお家で楽しめるアレンジまで」で紹介しています。ぜひご覧ください。
しめ縄工房わかとち直伝!若栃流「輪じめ」の作り方
1. まずは藁を適量取り、その藁を半分に割って2本の藁をその間に差し込みます。
2. その2本の藁をくるりと一周回し上下の向きを変え、押さえながら藁で締めます。
3. 締めている部分が緩まないよう押さえながらもう1周回します。
4. 藁を中に折り込んで手前に引きます。
5. 本体の藁を均一になるよう三等分します。(ここが命取り。藁1〜2本でも太さが変わるそうです)
6. 分けた藁のうち、一番左の束に左足を重石として押さえておきます。(ここでは使いません)
7. 二つに分かれている藁を手のひらで転がすようにねじりながら編んでいきます。ゆっくり編むと目は細かく、早く編むと目は荒くなります。ここが全ての肝。
8. ひたすら編んでいき、見事一本の縄となりました。これぞ職人技!
9. 押さえていた残りの藁を指で丁寧にねじりながら、少しづつ編み目に沿って這わせていきます。はみ出ている細かい藁をはさみでカットして形を整えたら土台のしめ縄の完成です。
10. 次にいよいよ仕上げと装飾へと移ります。輪の大きさを調整し、上の部分を糸で三重に縛って固定します。
12. その糸の部分が隠れるように金色のテープを二重に巻きます。(見える部分なので見えても良いカラーで作るのがおすすめ)
13. 工房では装飾用に若栃産の松、梅もどき(赤い実)、豆殻をセットして使用します。
14. 装飾が真ん中部分にくるように工具を引き抜きます。ボンドを塗って接着します。
稲穂と紙垂をつけて完成です。
特別な工具がなくてもグルーガンや接着剤があれば大抵の素材をしめ縄に接着して装飾する事ができるかと思います。お気に入りの装飾を集める為に公園や街路樹での自然素材を集めるのも豊かな時間になるかと思います。
輪じめを全て最初から作る事は難しいかもしれませんが、若栃のしめ縄を注文する事もできます(毎年11~12月ごろ注文可能。詳しくはこちらからお問い合わせください)。1点1点が手作業で作られたしめ縄の色や香り、丁寧によられたしめ縄を多くの方に感じてもらえたら嬉しいです。