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小麦を育てたのでしょうゆを手作りしてみました

2025 2/22
コラム 自給農を目指すポレポレ農園レポート
2024年1月1日2025年2月22日
こめむすひ 編集部

2014年に神奈川県から小千谷市の岩沢集落に移住して10年目、せいのうれいと申します。

栄養学を学び、食品メーカーで微生物の培養をし、はたまたNGOのボランティアとしてケニアで子供の支援に関わったり、そのほかにも介護職や事務職や飲食業や、あれやこれやと職を転々としてここにたどり着きました。

現在の本業は(何が本業か分からないのですが、中でも自分が事業主として行っているものは)【ポレポレ工房】という菓子製造業ということになりますでしょうか。お米や地元の素材を生かしたお菓子、オーダーケーキ、時にお弁当やお惣菜なども作っています。

     

たまに料理教室とか。

そのほかにも、農業法人での事務のアルバイト、受託の事務仕事などもしており、いわゆるフリーランス的な働き方です。少し前にこれを、【イナカフリーランス】と名付けてくれた人がありましたが、いい肩書で気に入っています。

その傍ら、畑と田んぼで作物を作るということもしております。

目次

【米どころ新潟】であえて小麦

米の産地でなぜ小麦。たまたまです。

知り合いからなぜか種をもらってしまい、じゃあまあ育ててみるか、ということで空いた場所にまいてみました。

種まきはだいたい10月頃。芽が出て少し育ってから、雪の下で冬を越します。

ユキチカラという品種で、雪の下で100日過ごしても育ってくれる種類だとのことです。収穫はだいたい6月~7月、ちょうど梅雨の時期なので晴れ間を見計らって収穫します。運悪く収穫期に雨が続いたりすると、カビが生えてしまいます。

多くの小麦農家ではこのカビを防ぐために農薬を使いますが、大量に生産して流通させなければいけないとなるとそれも致し方のないことですね。

ですので、肥料も農薬も使わない自然栽培の小麦って、すごーく希少で貴重で贅沢な産物だといえますよね。

この小麦を使って、今回はしょうゆを仕込むことにしました。

材料は、小麦・大豆・麹菌・塩・水

こちらが収穫した小麦です。

この品種は、とっても皮がむけやすいので手でこすり合わせると皮が取れてポロポロと身が出てきます。

小麦の粒って、なかなか目にする機会がないと思いますがこんな感じです。なんでもそうなんですが、自分で育てた作物を収穫して、こうして目にした時の感動といったら。

たまらなく愛おしいです。よく育ってくれたね~と、作物そのものや大いなる大地に感謝の気持ちでいっぱいになります。

そのほかの材料です。

●大豆

こちらももちろん自家栽培のものを使用します。大豆の収穫はだいたい10月、それまで小麦は大事に保存しておきます。

●麹菌

以前に田んぼから採れた野生麹を使用します。その時の様子はこちらの記事からどうぞ。

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●塩

作りたかったですが今回は断念。日本海から採れた天日塩を購入しました。

●水

山の水を汲んできました。私の住む地域にはところどころに『〇〇の大清水』みたいな飲料用の水を汲める場所があるのでありがたいですね。

しょうゆ麹を仕込む

さて、実際の手順です。

今回は、発酵マニア醤油マニアの知り合いがいて、ありがたいことに直接手ほどきを頂きました。

まず、大豆は一晩水に浸けた後柔らかくなるまで蒸します。だいたい1~2時間くらいでしょうか。

大豆を蒸してる間に小麦をフライパンで乾煎りします。

ぱちぱちと音がして、小麦がふっくらとしたらOKです。

右側が炒る前、左が炒った後です。まるく一回り大きくなりました。

次にこれをフードプロセッサー砕いていきます。

全て粉々にしなくても、粉状になったものが全体にまぶされる位ですかね。

この小麦に麹菌を混ぜておきます。先に小麦と麹菌を合わせておくことで、大豆と混ぜたときに均一になりやすいのです。

蒸した大豆はボールに明け、粗熱を取ります。ここで素早くするのが大事。うちわでパタパタ仰ぎながら冷まします。

大豆の温度が、麹菌の死滅しない温度、だいたい35℃以下になればOKです。

ここで注意しなければならないのは、35℃以上になると納豆菌が繁殖する恐れがあること、また30℃を下回ってしまうと麹菌が繁殖できなくなるので、温度管理が如何に重要になるかということです。

というわけで適温になったところでこれらの材料を混ぜ合わせます。

このあと、30℃±2℃をキープしながら保温しておきます。今回も私は、愛用の麹発酵機を使いました。

翌日様子を見てみたら、白いふわふわとした麹菌が全体を覆っていました。概ねうまく行ってる模様です。

聞いた話によると、運悪く納豆菌が入り込んで温度高めで保温してしまった場合、大豆が粘って糸引いて来るらしいです。とりあえずその感じはなかったので安心しました。

40時間経ったら【しょうゆ麹】の出来上がり。

もろみを仕込む

これに塩水を加えてさらに発酵、熟成させるとしょうゆになるというわけですね。

この、固体と液体を混ぜ合わせたものがいわゆる【もろみ】です。仕込むっていうか、ただ混ぜるだけですね。

初めの1週間は毎日かき混ぜます。

その後は1週間に1回くらいのペースで混ぜていました。

2ヶ月くらい経ったものがこちら。

固形部分がだんだん分解されて、柔らかくなってきています。

この少し後から、アルコール発酵がはじまり、ぷくぷくと気体を発するようになり、アルコールのツーンとした香りがしていました。数日に1回ぐらいかき混ぜることをしていると、それもだんだんおさまってきます。

ちなみに現在、つまり仕込みから約9カ月経ったもの。秋ごろ、油断していたら表面に白いカビのような物が発生してしまい、慌てて取り除いてまたこまめにかき混ぜるようにしていました。

色が濃くなって、味も醤油っぽくなってきました。

仕込みから夏を2回超すとおいしくなるそうですので、今年の夏が終わるまでもうしばらく我慢です。

唯一無二の産物

自分で育てた作物と、自然から採取した麹菌で味噌や醤油ができるなんて、素晴らしく贅沢なことだな~と嬉しくて仕方ない今日この頃です。

今や調味料も現在は値段も安いものもあるしすぐに買って来れるものですが、その素材から自分で作る、というか肥料も農薬も使わない自然栽培だから、作ったというよりはこの自然が育ててくれたもので、なんというか、その時点で感謝に満ち足りているわけなんですが、加えて野生の麹菌は本当に偶然来てくれたものだから、正体を把握しているわけではなく、そんなものたちで出来たこういう産物は買おうと思っても買えない、まさにお金には代えられない唯一無二のものなわけです。

科学の進歩でこういうことも、人工的な物質と力で管理して作ることができるようになってきていますが、そうではなく、自然の土と空気と水で育った作物と、野生の菌、それらが合わさって発酵していく過程のわくわく感といったら。

人も自然の一部なんだということが、理屈でなく感覚で、感じられるようになっている気がします。

この記事を書いた人

せいのうれい 半農半X型イナカフリーランス

2014年地域おこし協力隊として移住。任期終了後にポレポレ工房を起業、地元の食材や自家栽培の素材などを使ったお菓子や料理の製造販売を行う傍ら、農業法人でのアルバイト受託仕事やをしながら生計を立てている。なりゆきで畑や田んぼをあてがわれてから野菜や米作りに魅了され、趣味と実益を兼ねて農作業にいそしむ。

コラム 自給農を目指すポレポレ農園レポート
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