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【風と土の茶の間 vol.4 小寒】雪国ことばと暮らしの知惠

2025 2/22
風と土の茶の間
2023年1月11日2025年2月22日
こめむすひ 編集部

新しい年を迎えましたね。2023年、災害の少ない良い年になるといいなあ。気候変動の影響でしょうか。雨や雪の降り方が変わってきているのを感じます。今回は、私の好きな雪国ことばと冬の暮らし方についてお話したいと思います。

目次

雪国言葉が好き

昨年は、冬至の頃の雪で大変な思いをしましたね。「雪ごったく」本当にお疲れ様でした。「ごったく」とは、新潟の方言で、祭りや行事で人が集まったり、てんやわんやな状況のことをさします。「雪ごったく」とは雪が降った時に、家や地域が雪にまつわることで、てんやわんやする様子。

一人でする雪下ろしはあまり「ごったく」とは言わないように感じますが、あちこちで各々が雪掘りに追われている様子など。他に、ごったくの使用例としては 「死にごったく」。人が亡くなったことで行われる通夜や葬式、地域の人が集まって行われるいろいろのこと。

新潟生まれではない私は、この「ごったく」という言葉が好きで・・。言葉の音やリズムに、てんやわんやする人びとの声が聞こえてきそうな息づかいを感じて、方言っていいなあと思うわけです。雪国には、暮らしに身近な雪にまつわる表現や言葉がたくさんあります。私が学んだ雪国ことばをいくつかご紹介します。*私の理解と使い方が地域や人によって違うことがあるかも。

<雪国言葉>

  • 初雪:冬の入口に降る雪。初雪の時期は温度がそこまで低くないので湿った重い雪になる。木や電線などにつきやすく、倒木や停電が起きたりするが、翌日には溶けてしまうことも。
  • 根雪:春まで溶けない雪。最近は気候変動の影響か、初雪でたくさん降り、そのまま根雪になることもある。
  • 里雪:平場、里に降る雪。平野部のあまり積雪量の多くないエリアに降ると、「今回は、里雪だったねー」と言ったりする。
  • 山雪:山あいの地域に降る雪。
  • 雪おろし:雪が降る前に鳴る雷。雪起こしとも言う。
  • 雪ほげ:雪をよけること。雪かき。投げることを「ほげる」と言う。投げるとは、捨てるという意味もある。
  • 雪掘り:雪かきと同意語だけど、雪の量が違う。雪が深い時の雪かきまたは屋根の雪を下ろすこと。身長よりも多い積雪量のイメージ。
  • 段掘り:積雪1m以上の時、雪を何段かにわけて掘ることで、雪を崩さずに効率的に雪掘りができる。スノーダンプで50㎝くらいずつ分けて下ろす。2段掘り、3段掘りと言ったりする。
  • 彼岸除雪:彼岸の頃(3/20前後の春分あたり)、山の田畑へ行く道、農道などを重機で除雪すること。元々は彼岸の墓参りに行くためにお墓への道を除雪したことから。
  • 雪割り:これも3月〜4月頃の作業で、数メートルにも積もった雪を重機で崩すことで、雪が溶けるのを促す。
  • 雪いじり:春先、庭先に残っている雪を崩して溶けやすくすること。上の雪割りと同じ意味合いを持つが、雪割りは重機などを使い、雪いじりはスコップなど人力で行う。
  • 雪意地が悪くなる:他人の雪の始末に対して意地が悪くなること。まちなかや、雪の捨て場があまりないエリアでは、雪をめぐって、しばしば諍いが起こる。


段堀りの様子(小千谷市塩谷集落)

雪と暮らす知惠をもう一度見なおす

2022年の12月19~20日頃、大雪で長岡市や柏崎市の国道で車が立ち往生する事態が起きました。ひと晩で1m積もるということは今までもあったはずなのですが、あれだけの災害になったことについて、私なりの考察を述べてみたいと思います。大きく2つの要因があると思いました。それは、気候変動と暮らし方。

気候変動・環境の変化のこと

今回、立ち往生や停電が長引いたのは、豪雪地帯と言うよりは比較的雪が少ないと思われた場所。そういう地域で一気にドカッと降ると、除雪の体制も豪雪地に比べると手薄で除雪車・人員が足りないため、全ての対応が間に合わない。


大雪時の国道の様子(長岡市関原)

また、昔に比べて、山の手入れが行き届かないので、細く伸びたひ弱な杉の木が重たい雪に耐えきれず折れてしまい、倒木により停電や通行止めが各地で起こりました。山の手入れ、現在は林業の自動化が進められていて、AIを活用した機会が伐採から運搬までをできるようになってきていると聞きます。自動運転の除雪車が登場するのもそう遠くない話かもしれません。

暮らし方の変化。大雪を災害にしているのは人間の行動の変化も要因のひとつ

「雪がごうぎんときは、出かけねえで、こもる。」と山の集落のお父さんが言っていました。雪がたくさん降っている日は、遠くに出かけたりしないで、家にいて雪の降り方を見ては雪かきしたりしながら、過ごすのが、雪国でずっと続けられてきた暮らし方なのかな。百姓を軸とした暮らしのリズムであれば、きっとそれができるんですよね。

でも今は、多くの人が働きに行く社会。雪と関係なく社会が回っているから、大雪が降っていても仕事には行かないといけない。食事についても、今はスーパーでなんでも買えるので、昔のように冬の保存食をつくる必要もないし、毎日買い物に行く。大雪が降っているのに、普通に出かける人がいて、除雪が間に合っていなければ渋滞になり立ち往生ということが起こってしまうのでしょうね。

雪国に暮らす人は、雪をつぶさに見つめしなやかに対応してきました。雪国の社会の仕組みも、もっとそういうことができたらいいのになと思います。

サマータイムのようにウィンタータイムがあって、雪かきの時間を考慮して、1時間出勤時間を遅くするとか、警報級の大雪の日は会社が休みになるとか、業種によっては事前に決めておけたらそういうことができるんじゃないかと思ったりします。コロナでリモートワークが多くの業種に普及しました。きっとリモート化で対応できる業種がけっこうありそうな気がしませんか?

暦のリズムと暮らし方

雪国に住んで、心底すごいなーと思うのは、この寒い冬に少しでも長く寝ていたい寒さの中、いつもより1時間早く起きて雪かきをするという朝のセレモニーをみんな、当たり前にやっていること。わたしは、それがホントに辛かったし、信じられませんでした。でも、人って不思議で、辛いことが毎年やってくると、そのツラさを乗り越えることを楽しむようになるもので・・。

雪の大変さを、武勇伝のように語る気持ちが分かってきました。

さて、雪国の季節感的には、年末〜年明けにかけて大雪になることが多い例年。そして、2月までの厳冬期に向かう雰囲気です。一方、暦を見ると、12/22に冬至を迎え、一陽来復、暗い夜が少しずつ短く、太陽の力が増していく流れに切り替わりました。極まって転ずるタイミングは、極まったことが起こりやすい。先日の大雪などもその一例かもしれません。

旧暦で見ると、現在はまだ師走。一月二十二日に、旧暦の元旦を迎えます。ほんの150年前までは、このリズムで暮らしていました。雪国の季節のめぐりは、旧暦のほうがしっくり来るなあと思います。暗く厳しい雪の季節のど真ん中だからこそ、冬至の一陽来復(*1)や小正月の塞ノ神、節分、など春を感じる行事が多いのかもしれませんね。また、この寒の時期(*2)は、酒や味噌の仕込み時期であり、「寒」の水くみなど、寒いからこそ受けられる恩恵を十分に活かした風習があります。

毎年、私もこの時期に味噌の仕込みを行います。雪と暮らす越後だからこそ、冬に鬱々としないため、火や寒をうまく利用して、春を待ちたいと思います。

(*1)一陽来復:陰が極まって陽にかえること。陰暦十一月または、冬至をいう。転じて、悪い事が続いたあと、ようやく好運に向かうこと。
(*2)『寒』の時期:年明け1月5日前後の二十四節気・小寒から、立春前日・節分までを『寒』と呼ぶ。寒仕込み・寒稽古・寒餅・寒九の水など、寒の時期にまつわる言葉は多くあります。

この記事を書いた人

清野静香 野草と暮らしの冒険家

福島県会津生まれ。新潟と福島の2拠点暮らし。新潟県中越地震をきっかけに新潟とのご縁をいただく。中山間集落へ足を運び、交流を重ねるなかでお茶飲みの楽しさと山遊びにハマる。食べられる草がそこらじゅうにある暮らしの豊かさを満喫中。農コミュニティ「ふらっと梅部」では仲間たちと梅の栽培もしている。

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