小千谷市の山間部に位置する真人北部広域集落協定では、中山間地域等直接支払いの棚田地域振興加算を活用して、令和5年度に穀粒判別器と食味分析計を導入しました。
穀粒判別器と食味分析計の導入は、米の品質向上や直販の促進が目的です。この記事では、穀粒判別器と食味分析計の導入の意義や真人北部広域集落協定の米づくりの取り組みを紹介します。
この記事では、食味分析計の活用について紹介します。穀粒判別器の活用については「穀粒判別器・食味分析計を用いた小千谷市の棚田米の品質向上の取り組み(前編)」で紹介しています。
食味分析計は「お米の味」を評価する機械
食味分析計は、お米の味を評価する機械です。穀粒判別器が見た目(外観)を評価することに対して、中身つまり味の評価です。
「お米の味を機械でどうやって評価するの?」と疑問に感じる方も多いと思います。お米の味は「お米の成分」や「理化学的特性」との関係に着目して、研究が進められ、機械でも一定の評価を下すことが可能です。
食味分析計で検査できる項目
食味分析計では、以下の4項目の検査ができます。またそれぞれの数値をもとに「スコア」という点数がつけられます。スコアの基準は70点を超えると、70%以上の人がおいしいと感じられると言われています。
項目 | 内容 | 基準値 |
---|---|---|
水分 | みずみずしさ | 14.5~15.0%程度 |
タンパク | 含有率が低いほど柔らかく、粘りがあり、食味が上がる | 5~8%程度 |
アミロース | 含有率が低いほど柔らかく、粘りがあり、食味が上がる | 20%前後 |
脂肪酸 | 米が古くなると脂肪酸が高くなり食味が下がる | 20%以下 |
お米の食味は毎年「日本穀物鑑定協会」が150点程度の産地銘柄を対象に評価を発表しています。最も高い評価は「特A」でお米の販売に大きな影響を与えています。
食味について詳しく知りたい方は、関連記事の「特A米の銘柄一覧!味の傾向は?おいしいお米の選び方」で詳しく解説しています。毎年度の特A評価のお米も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください!
食味分析計を使った検査の流れ
小千谷市真人北部広域集落協定で導入した食味分析計は、静岡製機株式会社「食味分析計TMX-1」です。
こちらでは測定の流れを4つのステップで解説します。
- 測定の設定をする
- 試料(お米)を投入する
- 測定する
- 測定結果を確認する
一つひとつ確認していきましょう。
1. 測定の設定をする
まず測定の設定をします。測定対象のお米は「玄米」または「精米」の選択ができます。
測定情報として「生産者」「試料No」「試料名(お米の銘柄)」を入力できます。測定情報を入力しておくと、測定結果と紐づけてデータ保存が可能です。
次に「基準測定」を、機械にお米を入れない状態で行います。
2. 試料(お米)を投入する
いよいよお米を機械にセットします。セルと言われる部分にお米を入れて、差込口にはめます。
3. 測定する
お米をセットできたら、画面で「測定」をタップすると測定が始まります。
4.測定結果を確認する
測定が終わると、外付けのプリンタから測定結果がプリントされます。
データは本体にも保存され「PC」や「USBメモリ」への転送が可能です。
小千谷市真人北部広域集落協定の取り組み
小千谷市真人北部広域集落協定では、穀粒判別器・食味分析計を活用して以下の2つの取り組みを進めています。
- 構成員農家の栽培技術の向上
- 米の直販の推進
小千谷市の棚田地域の米の価値を高めるための取り組みを引き続き取り組んでいきます。
小千谷市の「お米」「へぎそば」「日本酒」等は「ふるさと納税の返礼品」で受け取れます。自己負担2,000円でお得にお米が手に入るふるさと納税をぜひご活用ください。
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