中山間地域等直接支払い制度に取り組む小千谷市広域協定運営員会では、2020年度から自走式畦草刈り機を複数台購入して、畦草刈りを省力化するための取り組みをはじめました。2025年度からは、リモコン草刈り機の導入を始める集落も複数出てきています。
この記事では、この5年間の取り組みを紹介します。

6つの広域協定に自走式畦草刈り機を1台ずつ導入
小千谷市広域協定運営委員会では、中山間地域等直接支払い制度の5期対策の「棚田地域振興加算」を活用して、自走式畦草刈り機を導入しました。
小千谷市広域協定運営委員会には5つの広域協定、その下の32の集落協定で構成されています。ひとまず5つの広域集落協定に1台ずつ導入して、省力化実験農道・水路を設定し活用しました。
導入にあたって、合同での研修会を実施しました。

既に個人で自走式畦草刈り機を導入している方もいるため、その方々に先生になっていただき、実践研修をしました。

平らなところを刈るのは簡単ですが、斜面を走らせるには少しコツがいるようです。うまく操作しないと、どんどんずれ落ちていってしまいます。。はじめての方は慣れるまでちょっと時間がかかるかもしれませんね。

各広域集落協定での自走式畦草刈り機を活用した取り組み状況
その後は、各集落協定にてガンガンと活用していただきました。実験農道・水路以外にも、個人に貸し出すことで、皆さんから活用していただきました。

圃場整備をした場所では、法面が高く、広くなっているため、自走式畦草刈り機を活用することで、大幅な作業省力化が実現しました。

自走式畦草刈り機を活用の成果と課題

成果を上げた自走式畦草刈り機ですが、いくつか課題の声も上がってきました。主な声は以下のとおりです。
- 「膝上くらいまで伸びた草は刈れない」
- 「燃料をけっこう食う」
- 「1シーズンで数回刃を替えないと、うまく刈れなくなる」
- 「斜面が急なところでは使いにくい」
維持費がけっこうかかることはしょうがないですが、急斜面では刈りにくいという点はなんとか解決したいものです。中山間地域等直接支払い制度の6期対策からは、リモコン草刈り機を導入してこれらの課題を解決していきたいと考えています。