栄養価が高く、ヘルシーな主食として注目されている玄米食。「なんとなく炊いてみたら、パサついたボソボソとした食感になってしまった…」という方もいるのではないでしょうか。
そんな時は、玄米を炊く際に重要な浸水時間が十分にとれていないのかもしれません。
玄米を炊く際の浸水する時間の長さは、玄米の炊き上がりの食感につながる非常に重要なポイントです。
今回は、玄米を炊飯する際にベストな浸水時間と浸水時間をしっかりとるべき理由、炊飯器で美味しい玄米を炊く方法をご紹介します。
玄米の浸水時間の3つのポイント
玄米を美味しく炊き上げるためは「浸水時間」です。玄米を浸水する時間はもちろん、水の温度や気温にも気を配る必要があります。
- 玄米の浸水時間は白米よりも長くとる
- 季節・気温に応じて浸水時間を工夫する
- 浸水させる際の水の温度で浸水時間を短縮できる
それぞれ詳しくみていきましょう。
1. 玄米の浸水時間は白米よりも長くとる
玄米には短くとも5〜6時間の浸水時間をとる必要があります。時間に余裕があるなら暑い時期は8時間、寒い時期はは12時間の浸水時間が理想です。
白米の一般的な浸水時間は2時間程度です。玄米は、白米よりも食物繊維が多く含まれるため硬く、浸水時間が短いとパサパサした仕上がりになってしまうからです。
つまり、白米と同じような感覚で玄米を浸水すると浸水時間が短すぎる可能性があるのです。
また、玄米を24時間以上浸水するとよりふっくら仕上がるとも言われていますので、時間があるときはトライしてみると良いでしょう。
2. 季節・気温に応じて浸水時間を工夫する
玄米を浸水する際は、暑い時期は冷蔵庫の中、涼しくなってきたら常温で浸水させるようにしましょう。暑い時期に常温で長時間浸水すると、菌が繁殖する恐れがあるためです。
冬場や冷蔵庫の中など、常温が低い場合は浸水しにくくなるので、浸水時間を長めにとるとよいです。
3. 浸水させる際の水の温度で浸水時間を短縮できる
玄米を浸水する際は、40℃のお湯を使うと浸水時間を短縮できるといわれています。お湯での浸水は、炊飯器メーカーのTigerさんでも紹介されている方法です。
ただし、炊飯時にはそのまま利用せず、浸水した際のお湯は捨てるようにしましょう。炊飯器の温度検知が上がり、通常よりも短い時間で炊きあがるため、芯が残りやすいためと言われています。
冷えた水から炊飯時に沸騰させると、より美味しい玄米が炊き上がります。炊飯時にはきれいな冷たい水を使いましょう。
玄米を炊くときにしっかり浸水するべき理由
玄米には食物繊維も多く含まれ、お通じをよくしてくれる効果もありますが、白米と比べて硬く、水分を吸収しにくいという特徴もあります。
また、糠に覆われている玄米は、精米された白米と比べて硬く、消化不良を起こすことがあります。そのため浸水時間をしっかりとって、玄米に水分を多く含ませることで、ふっくらとした炊き上がりになります。
炊飯器を使って手軽に玄米を炊く方法
玄米と聞くと「土鍋などを使って本格的に炊飯する必要があるのでは?」と思う方もいるかもしれません。実は、家庭にある炊飯器を使っても玄米を炊くことができます。
次に、炊飯器を使って玄米を手軽に炊く方法をご紹介します。
- 玄米を洗米する
- 洗った玄米に適量の水を入れて浸水する
- 玄米モードで炊く
- 蒸らしたあとにやさしくほぐす
一つひとつ見ていきましょう。
1. 玄米を洗米する
玄米を洗う際は、ざっとゴミを流す程度に水洗いをして、その後玄米同士を擦り合わせるように洗米します。
玄米同士を強く擦り合わせるように研ぐと、水分を吸水しやすくなり、ふっくら柔らかく炊き上がるのでおすすめです。
また、洗米した際の水はしっかりと流すようにしましょう。汚れた水が残っていると、炊き上がった時の玄米の風味に影響してしまいます。
2. 洗った玄米に適量の水を入れて浸水する
洗米が終わったら、玄米をたっぷりの水に浸します。浸水時間は最低限、5〜6時間とるようにしましょう。
長い時間浸水する場合は、菌が繁殖しないように、蓋のできる容器に入れるか、冷蔵庫などで保管しておくと安心です。
3. 玄米モードで炊く
玄米を浸した水は一旦捨てて、改めて玄米の重量の1.77倍の水を加えて炊飯します。
炊飯器に玄米モードの目盛りがある場合は、その目盛りに合わせましょう。
炊飯する際に、玄米1合に対し塩をひとつまみ加えると玄米の臭みがなくなり、玄米が柔らかく炊き上がるのでおすすめです。
玄米を炊く際の水の量については、関連記事の「玄米を炊く際の水加減は1.77倍・白米は1.42倍!混ぜて炊くときの目安も紹介!」で詳しく解説しています。ぜひチェックしてくてみださい。
4. 蒸らしたあとにやさしくほぐす
炊飯器での炊飯が終わった後は、蓋を閉めたまま20分蒸らし、しゃもじで優しくかき混ぜます。
ただし、最近の炊飯器は、蒸らす時間も含めた炊飯時間になっていることもあります。説明書をよく見て、蒸らす時間を調整しましょう。
玄米に最適な浸水時間を知ろう
玄米を炊く際には、浸水時間が非常に重要です。浸水時間が短すぎると、炊き上がった玄米の食感が、パサついてボソボソしたものになってしまう可能性があります。
また、浸水する水の温度や周囲の気温によって浸水時間を変える必要もあります。長時間浸水する場合には、菌の繁殖にも気をつけなければいけません。
これらのポイントに気をつけ、おいしく健康的な玄米食を楽しみましょう。
本サイトの「日本全国お米図鑑」では、玄米食に適したおすすめのお米を紹介しているので、以下のバナーからチェックしてみてください!