お米を毎日炊いていると、「芯が残ってしまった」という状況もときどき発生します。実はお米に芯が残るのは水が足りないだけではありません。ほかにも原因があり、それぞれに合った対処法が必要です。
本記事では、お米に芯が残った場合の原因を解説します。すぐにできる対処法や予防する方法もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
お米に芯が残る原因
お米に芯が残る原因は、主に以下の3つです。
- お米の量に対して水が足りない
- 浸水時間が不十分
- 具材を混ぜて炊いた
意外と盲点なのが、炊き込みご飯など調味料を使って炊く場合です。具材をお米と混ぜてしまうと、調味料に含まれた塩分が吸水を阻害してしまいます。お米に芯が残った場合や、残らないようにしたい場合は、次項以降もチェックしていきましょう。
お米に芯が残ったときにできる4つの対処法
お米に芯が残ったときにできる対処法は、主に以下の4つです。
- 保温を続ける
- 水を加えて炊き直す
- 水を加えて電子レンジで加熱する
- アレンジ料理にする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 保温を続ける
お米に芯が残ったとき、食べるまでに時間がある場合は保温を続けましょう。時間をかけて保温することで、お米の中心部にも熱がゆっくりと伝わります。
ただし、高温での保温時間が長くなると、メイラード反応が起きやすくなります。メイラード反応とは、お米の糖とアミノ酸が反応して褐色化する化学反応です。
食べる分には問題ありませんが、黄色や茶色に変化し、臭いも強くなります。気になる場合は、保温以外の対処法がおすすめです。
2. 水を加えて炊き直す
お米に芯が残ったときは、炊飯器で炊き直すのも1つの方法です。お米の芯が多く残っている場合は1合に対して50cc、少ない場合は30ccなど調整して水を加えます。水を入れたあとは、軽く混ぜてから再加熱のボタンを押しましょう。
再加熱ボタンは、使用したことがない方も多いかもしれません。保温と同じボタンになっていることも多いようです。再加熱ボタンがない場合には、5~10分程度炊飯する方法でも良いでしょう。
また、日本酒を入れて炊き直す方法もあります。この場合は、お米3合に対して大さじ1杯の日本酒が目安です。炊く間にアルコールや匂いは消えるため、子どもがいる家庭でも安心して食べられます。
3. 水を加えて電子レンジで加熱する
茶碗へよそったあとに「お米に芯が残った」と気づいた場合は、電子レンジで再加熱しましょう。茶碗1杯分のご飯に対して、大さじ1杯の水が目安です。ラップをかけて600Wで加熱すると、3〜5分ほどで芯がなくなります。
ただし、ラップを外して加熱すると表面が乾燥して、パサつきの原因になりかねません。再加熱後ももちもちとした食感を楽しみたい方は、ラップを外さずにレンジを使用しましょう。
炊き込みご飯などにアレンジしたものを冷凍した場合も、レンジでの再加熱がおすすめです。
4. アレンジ料理にする
お米に芯が残ったときは、アレンジ料理で気分を変えるのもおすすめです。
- チャーハン
- ドリア
- オムライス
- 雑炊
- 焼きおにぎり など
固めの食感だからこそ、味わい深くなる料理もあります。また、雑炊など水分が加わる料理にアレンジすることで芯がなくなり、普段どおりの食感を楽しめるでしょう。
お米に芯が残らないようにする予防法3選
お米に芯が残った状態にならない予防法は、主に以下の3つです。
- お米と水の量を正確に計る
- 水をしっかり吸水させる
- 炊き込みご飯は浸水後に具材を入れて炊く
なお、お米は炊飯器だけではなく、お鍋でも炊けます。直火炊きのやり方を知りたい方は、関連記事の「美味い!早い!ラクチン♪お鍋で激ウマ!直火炊きご飯の炊き方」もあわせてチェックしてみてください。
1. お米と水の量を正確に計る
芯を残さないためにも、お米と水の量は正確に計りましょう。お米の量に対して水が少ないと、芯が残る原因になるためです。
基本的には専用の計量カップを使ってお米をすくい、表面をすり切って余分なお米を落とします。一般的な計量カップはお米専用のものより多く計れるため、水も増やすことを忘れないようにしましょう。
逆に水が多すぎると、ご飯がベチャベチャになりかねません。とくに無洗米を使う場合は注意が必要なため、適切な炊き方を知りたい方は関連記事の「無洗米がベチャベチャになる|家庭での美味しい炊き方を解説」もぜひ参考にしてください。
2. 水をしっかり吸水させる
お米の芯が残ったときは吸水が不十分なケースもあるため、30分〜1時間程度は浸水させましょう。とくに、5℃の水がもっとも吸水率がよいとされています。
夏場であれば冷蔵庫に入れて吸水させると、ふっくら炊きあがりやすいでしょう。また、炊き込みご飯などの具材はお米に混ぜず、上に乗せた状態で炊くのがポイントです。
お米の研ぎ方や吸水について詳しく知りたい方は、関連記事の「米とぎをお湯でやるのはどう?味は?寒いときの対処法も紹介!」もあわせてチェックしてみてください。
3. 炊き込みご飯は浸水後に具材を入れて炊く
炊き込みご飯などは、洗米と浸水が終わった直後に具材を入れてすぐに炊きましょう。タイマー機能などを使って時間を置いてしまうと、お米の味や色にムラができてしまうためです。
食べるときまで時間が空く場合は、あらかじめ炊いて冷凍しておくのがおすすめです。炊き上がり時の試食で芯が残っていた場合は、解凍時に大さじ1杯の水をまぶしてレンジを使うと食感がよくなるでしょう。
お米に芯が残ったとしても工夫次第で食べられる!
お米に芯が残ったとしても、炊飯器での炊き直しやレンジでの再加熱によって十分食べられます。どうしても硬さが残る場合は、チャーハンなどのアレンジ料理に変えるのも1つの方法です。
また、お米に芯が残らないようにするためには、浸水時間や炊き方にも注意する必要があります。せっかく炊いたお米を無駄にしないよう、さまざまな工夫を実践しておいしく食べていきましょう。