ご飯の食感を変えたい・改善したいときにおすすめなのが、白米ともち米を混ぜて炊く方法です。しかし、馴染みがない方からすると「どれくらい混ぜればよいのか」「水加減はいつもどおりで大丈夫?」などの疑問があるでしょう。
本記事では白米ともち米を混ぜて炊くメリットや、注意点を紹介します。具体的なやり方や混ぜて炊くのがおすすめのケースもあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
白米ともち米を混ぜて炊く2つのメリット
白米ともち米を混ぜて炊くメリットは、主に以下の2つです。
- 食感がよくなる
- もち米に豊富な食物繊維を摂取できる
なお、うるち米・白米・もち米それぞれの違いについて振り返りたい方は、関連記事の「うるち米と白米の違いは?もち米は?魅力や特徴を調べてみました!」もあわせてチェックしてみてください。
1. 食感がよくなる
白米ともち米を混ぜて炊くと食感がもちもちするうえ、ツヤが出る分、より一層おいしく食べられます。このようにお米のおいしさが引き立つのは、炊飯時にもち米の水分が白米に移るためです。また、粘り気成分のアミロペクチンが、水分離れも防いでくれます。
「食費を抑えたいけど、ご飯のおいしさは落としたくない」という場合は、安いお米にもち米を少し加えるのもおすすめです。
2. もち米に豊富な食物繊維を摂取できる
もち米には食物繊維が豊富に含まれており、摂取すると以下のメリットがあります。
- 腹持ちがよくなる
- 便秘解消につながる
満腹感を得られるうえ、白米ともち米とではカロリーに大差ないため、ダイエットにも向いています。もち米の食感を楽しみながらよく噛んで食べると、より一層ダイエット効果が期待できるでしょう。
白米ともち米を混ぜて炊く際の注意点
もち米は白米よりも水分が多い分、水加減に注意する必要があります。そもそも、炊飯に必要な水は下表のように、お米の状態や種類によって異なります。
お米:水の量 | お米1合(180cc)炊く際に必要な水の量 | |
---|---|---|
もち米 | 1:1 | 約180ml |
白米 | 1:1.2 | 約216ml |
無洗米 | 1:1.5 | 約270ml |
玄米 | 1:1.7 | 約306ml |
この表からもわかるとおり、もち米は白米よりも炊飯に必要な水が少ないため、混ぜるときも水の量を分けて考えましょう。
たとえば、白米2合に対してもち米1合を混ぜる場合は、「216ml+216ml+180ml=612ml」の水が必要です。1合ずつ混ぜるなら、白米分216mlともち米分180mlの合計396mlとなります。
時間がないときはお米を内がまに入れたのち、「普段の目盛りよりも若干少なめ」の位置に水の量を合わせるとよいでしょう。
白米ともち米を混ぜて炊くのがおすすめのケース
以下のケースでは、白米ともち米を混ぜて炊くのがおすすめです。
- お米の食感がパサパサしている
- お弁当に入れるなど、時間がたってから食べる
- 数日分を一気に炊いて、冷凍保存する
もち米を混ぜることで食感が改善し、時間がたってももちもちとしたご飯を楽しめます。ただし、冷凍保存する際はコツを押さえていないと、解凍しても「まずい」と食べる気が起きないご飯になってしまいます。
ご飯を冷凍保存する際のポイントについて詳しく知りたい方は、関連記事の「冷凍ご飯がまずいのはなぜ?おいしく食べられる解凍のコツ」もぜひ参考にしてください。
【3ステップ】白米ともち米を混ぜて炊く方法
白米ともち米を混ぜて炊く際の流れは、以下のとおりです。
- 配合の割合を決める
- 優しく洗米する
- 適度な時間で浸水を切り上げる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 配合の割合を決める
白米ともち米の割合によって食感が変わってくるため、まずは下表を参考に配合方法を決めましょう。
希望する食感 | 白米:もち米 | 1合(180ml)を炊く際に必要なお米の量 | 白米1合(180ml)を炊く場合に追加するもち米の量 |
---|---|---|---|
白米だけより粘り気が少し強い | 9:1 | 162ml:18ml | 20ml(大さじ1杯弱) |
もちもち感を感じられる | 4:1 | 140ml:40ml | 45ml(大さじ3倍) |
おこわのような食感を楽しめる | 2:1 | 120ml:60ml | 90ml(大さじ6杯) |
より手軽にもち米の食感を楽しみたい方や、冷凍保存を予定している方は、簡単に1:1で混ぜ合わせるのも1つの方法です。
2. 優しく洗米する
基本的な洗米方法は白米と同様に、「綺麗な水で手早く行うこと」です。ただし、ごしごしと強い力を加えると、お米が割れてしまいます。
そもそも、もち米は白米にくらべると不透明なため、お米の内部に亀裂が入る胴割(どうわれ)が見にくい傾向があります。そこへ強い力で洗米してしまうと、割れてしまうお米が増え、炊き上がりがべチャッとしてしまいかねません。
おいしいご飯にするためにも、もち米を混ぜて炊く際は普段以上に丁寧な洗米を心がけましょう。洗米の基本的なやり方を振り返りたい方は、関連記事の「【洗米のやり方】おいしいごはんは下ごしらえで決まる!」もあわせてチェックしてみてください。
3. 適度な時間で浸水を切り上げる
白米ともち米を混ぜた時の浸水時間は、30分未満が目安です。本来、白米の浸水時間は季節によって30分〜1時間半と異なります。しかし、水分量が多いもち米を混ぜる際は通常よりも少ない浸水時間でも、問題なく炊くことが可能です。
また、最近の炊飯器では浸水込みの炊飯時間となっているものも少なくありません。そのため、時間がないときは洗米して水を加えたあと、すぐに炊飯ボタンを押しても問題ないものもあります。炊飯器の性能や好みの食感に合わせて、試行錯誤してみるとよいでしょう。
なお、お米の浸水時間中は冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。冷蔵庫を有効活用すべき理由や浸水のコツについて知りたい方は、関連記事の「お米の浸水時間は?冷蔵庫で長時間おけばワンランク上の炊きあがり」をぜひ参考にしてください。
白米ともち米を混ぜて炊くとおいしさアップ!
白米ともち米を混ぜて炊くと、もちもちとして舌触りのよいご飯に早変わりします。とくに、白米が古くなっている場合や安いお米を買ったときにおすすめの方法です。
好みの食感に近づけたい方は、自分なりの配合を見つけていきましょう。