「夢ごこち」は、コシヒカリを化学的に改良した極良食味米です。2つの品種を掛け合わせるという方法ではなく、プロトプラストと言われる化学的な方法で生み出されました。開発主体も都道府県等の農業研究所ではなく、三菱化学グループの植物工学研究所です。
食味はコシヒカリよりもアミロース値が約2%低く、粘りや甘味が強いことが特徴です。栽培は以下の14府県で行われており、特に栽培が盛んな都道府県は「滋賀」「三重」「山形」です。
- 東北:山形、福島
- 関東:茨城、栃木、千葉
- 北信越:新潟、長野、富山、石川
- 中部:岐阜、三重
- 関西:滋賀、京都、兵庫
県が「奨励品種」や「銘柄産地」としているわけではないため、特に生産技術が高いと評判の全国の農家さんのみが栽培しているという特徴もあります。
本記事では、開発や普及に非常に特徴的なお米「夢ごこち」のおすすめの購入先や開発経緯などを詳しく解説していきます。実食レポートも掲載しているので、ぜひ最後までお読みください!
もっちり甘い「夢ごこち」のおすすめの購入方法・購入先
「夢ごこち」は、主に以下の3つの方法で手に入れられます。
- インターネットモールで購入する
- 農家さんからネットで直接購入する
- ふるさと納税の返礼品で受け取る
一つひとつ見ていきましょう。
1. インターネットモールで購入する
「夢ごこち」は、各種インターネットモールで購入できます。生産量は少ないものの全国で栽培されているため、様々なショップが取り扱っています。
特におすすめのショップは以下の2つです。
- 滋賀県 とらわか(楽天市場)
- 岐阜県 夢ごこち・しゅうべーる(楽天市場)
「とらわか」さんは、夢ごこちの生産量全国一の滋賀県のお米の専門店です。白米・玄米どちらの購入もでき、量も2~30kgまで豊富です。
次章では「とらわか」さんから購入した夢ごこちを実際に食べてみたレポートを掲載しているのでぜひご覧ください。
「夢ごこち・しゅうべーる」さんは、岐阜県にあるお米とお菓子のお店です。「夢ごこち・しゅうべーる」さんが販売するお米の生産はエコファーマーにも認定されている白鳥ファームさんで、農薬・化学肥料を50%削減しています。
2. 農家さんからネットで直接購入する
産直サイト「食べチョク」では、農家さんから直接「夢ごこち」を購入できます。数多くの出品はありませんが、以下の2つの生産者のお米を購入できます。
- 麻奈為ファーム(京都府京丹後市)
- 里山ファーム セピア(兵庫県相生市)
麻奈為ファームさんは、美味しいお米がとれる地域として評判の京都府京丹後市の農家さんです。消費者さんから「こんなに美味しいお米をもっと世に広めて欲しい」という声をもらったことをきっかけに食べチョクに出品されたとのこと。農薬・化学肥料50%減の特別栽培米で、山間地の自然の水で栽培されたお米です。
里山ファームセピアさんは、農薬・化学肥料を使わずにお米を生産している農家さんです。田んぼの除草には合鴨を使い、籾の乾燥ははざ掛けと手間暇をかけてお米と作っています。自然に近い形で栽培されたお米が欲しいという方には、里山ファームセピアさんがおすすめです。
3. ふるさと納税の返礼品で受け取る
「夢ごこち」は全国複数の自治体のふるさと納税返礼品として受け取れます。特におすすめの自治体として、以下の2市町を紹介します。
- 山形県米沢市
- 滋賀県竜王町
山形県米沢市は、美味しいお米がとれる全国屈指の米どころです。返礼品は5・10kgの2種類から量を選べて、定期便にも対応しています。生産しているのは、お米の他にもスイカなど多品種生産している株式会社EDENさんです。
滋賀県竜王町では、各種コンクールで表彰を受けた経験が多数ある若井農園さんのお米を返礼品としています。琵琶湖の南端の名山「鏡山」の山水を田んぼに引き、地域の自然を最大限に活かしたお米づくりをしています。
- 滋賀県:湖南市、竜王町、近江八幡市
- 山形県:米沢市、山形市、南陽市
- 岐阜県:池田町、輪之内町
- 千葉県:東金市
- 茨城県:牛久市
- 兵庫県:たつの市
もっちり甘い「夢ごこち」の実食レポート
「夢ごこち」の味を確認するため、おすすめでも紹介した滋賀県の「とらわか」さんから楽天市場でお米を購入しました。
「極上新品種」「香良艶良粘良 超越良食味」という言葉が期待を高めます。1995年にできた品種なので「新品種?」とは思いましたが、少しずつ普及してきたお米であるためでしょうか。
裏面には「コシヒカリを超えるおいしさ」との言葉。
実際に食べると、口に入れた瞬間から甘味が広がります!これは魚沼産コシヒカリを食べているようです。粘りもあり、パラパラあっさり感がなく、最近のあっさり系の新品種ばかり食べていたので、このねっとり感が嬉しい!
「コシヒカリがやっぱり一番おいしいよね」と思っている方にぜひ一度食べてみて欲しい。魚沼産コシヒカリ並み?それ以上?ぜひ皆さんの声をお聞かせください。
もっちり甘い「夢ごこち」をもっと詳しく知りたい!味の特徴や開発の経緯を紹介
「夢ごこち」は1995年に品種登録されたお米です。こちらでは「夢ごこち」の特徴を以下の3点から解説します。
- 味・見た目の特徴
- 開発の経緯
- 名前の由来
品種の概要は以下の表をご確認ください!
項目 | 内容 |
---|---|
来歴 | コシヒカリの改良(プロトプラスト) |
育種 | 植物工学研究所(三菱化学グループ) |
品種登録日 | 1995年9月 |
1. 味・見た目の特徴
「夢ごこち」の食味の特徴は、コシヒカリを超える「もっちり・やわらか」さです。
いわゆる粘りの強い「低アミロース米」に区分され、コシヒカリよりもアミロース値が2%ほど低くなっています。
コシヒカリを化学的に改良したお米であるため、コシヒカリのアップグレード版と言えるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
食味 | もっちり・やわらか |
2. 開発の経緯
「夢ごこち」は、他のお米と比べて「開発者」「開発方法」が大きく違います。
まず開発者ですが、三菱化学のグループ企業の植物工学研究所という民間企業です。一般的には都道府県が主体となり自治体の農業研究所などが開発を行うため、民間企業が開発するということは非常に特異な例です。
また開発方法は、一般的には2種類の品種を掛け合わせて行います。しかし「夢ごこち」の場合には、掛け合わせではなく、プロトプラストと言われる化学的な方法でコシヒカリを改良して生み出されました。民間の化学企業だからできる開発手法と言えますね。
このような特異な開発主体・方法であっため「夢ごこち」の普及は簡単ではありませんでした。都道府県が開発した場合とは異なり、奨励品種、産地品種銘柄というものがないため、実際に作る農家さんから選んでもらえないためです。
そこで「夢ごこち」は、米問屋や米穀小売店などから高い評価を受けている農家さんに直接、栽培を持ちかける形で普及させていったのです。
その結果「夢ごこち」は、全国約14都道府県に広がったにも関わらず、滋賀県、三重県、山形県を除けば数十トン単位でしか生産されていません。
コシヒカリを超えると言われる極良食味米「夢ごこち」は、全国の技術の高い農家さんのみが作付けている、ある意味幻のお米と言えるでしょう。
3. 名前の由来
名前の由来は「食べると夢心地になるほど美味しい」が由来になっていると言われています。
もっちり甘い「夢ごこち」をぜひお試しください
「夢ごこち」は他の品種とは違い掛け合わせではなく化学的にコシヒカリを改良して作られた品種です。コシヒカリよりも低いアミロース値があり、粘り気と甘味が特徴的。
「コシヒカリが一番だよね」と思っている方、ぜひ一度お試しください。
ネットショップで購入
ふるさと納税の返礼品