「新之助」は、全国トップの米どころ新潟がコシヒカリとは異なる系統の極良食味米として開発したお米です。2018年に品種登録され、今やコシヒカリと変わらぬ評判を呼んでいます。
「新之助」の特徴は、大粒でもっちとした食べごたえのある食感です。甘味は口の中でじっくりと広がり、どんなおかずとも相性抜群です!
以下のチャートは、新潟県の品種の食味をまとめたものです。こちらを見ると「新之助」は「コシヒカリ」と同様にもっちりしているものの硬さは対極の「しっかり」に位置していることがわかります。
「新之助」の品質を維持するための仕組みも整備されています。生産者を登録制にしており、また出荷基準を満たしたお米しか世に出回らない仕組みになっています。
この記事では、新潟の新たなお米として評判の「新之助」のおすすめの購入先や特徴について詳しく解説していきます。「新之助」を一度食べてみたいと思っている方はぜひ最後までお読みください!
新潟県のトップブランド米「新之助」のおすすめの購入方法・購入先
「新之助」は、主に以下の3つの方法で手に入れられます。
- 産地のお米屋さんからネットで購入する
- 農家さんからネットで直接購入する
- ふるさと納税の返礼品で受け取る
価格は、やや高価です。
項目 | 値段 |
---|---|
ネット販売価格 | 3,500円/5kg~ |
ふるさと納税額 | 9,000円/5kg~ |
1. 産地のお米屋さんからネットで購入する
新之助は、楽天市場など各種インターネットモールで1年間を通して購入できます。
インターネットモールでは新潟県のお米屋さんが多数出店しています。新潟県内のお米屋さんから購入するメリットは、地元の農家さんに精通しておりより品質の高いお米を安心して購入できることです。
新潟市の「たうえ唄」さんは、五ツ星お米マイスターが目利きしたお米のみを販売しています。新之助は4・5・10kgと3つの商品を提供しており、自身のライフスタイルに合った量を購入できます。
「いなほんぽ」さんはお米のほか、新潟の特産品を数多く扱っているお米屋さんです。商品はバラエティに富んでおり、900gの少量パッケージや食べ比べセット、新之助のパックごはんまで扱っています、
他にもインターネットモールには様々なお米屋さんやセレクトショップが新之助を出品しています。以下からぜひご自身にあった商品を探してみてください。
2. 農家さんからネットで直接購入する
産直サイト「食べチョク」を利用すると、こだわりの農法で生産された新之助を手に入れられます。
南魚沼市の「ひらくの里ファーム」さんは、米・食味分析鑑定コンクールをはじめとして様々なお米のコンテストで入賞歴のある農家さんです。お酒で有名な八海山のふもとで、きれいな雪解け水でお米を栽培しています。
同じく南魚沼市の「桑原農産」さんは「2023 ギネス世界記録 世界最高米」に認定された農家さんです。各種コンクール受賞の常連で、品質の高いお米を生産する農家さんとして有名です。桑原農産さんの新之助は農薬減・化学肥料不使用で、自然環境に配慮して生産されています。
3. ふるさと納税の返礼品で受け取る
「新之助」は、新潟県内の数多くの市町村でふるさと納税の返礼品になっています。
南魚沼市では、県内でも最も美味しいお米がとれる地域として知られています。そのため、ふるさと納税ではお米の返礼品に特に力を入れています。新之助という一つの品種だけとっても何十件もの返礼品が用意されており、様々な農家・事業者さんのお米の中から選択可能です。例えば、既にご紹介したギネス記録を持つ「桑原農産」、雪室でお米を保管している「ゆき・むろファクトリー」など個性豊かです。
長岡市は、5kgパッケージのお米を3・6・12か月の3つのパターンで定期便で受け取れます。提供されているお米はすべて減農薬・減化学肥料の「特別栽培米」です。
村上市、長岡市、妙高市、胎内市、南魚沼市、糸魚川市、柏崎市、加茂市、阿賀野市、十日町市、三条市、新潟市、聖篭町、上越市、津南町、加茂市
県内各地の市町村で返礼品になっているので、以下のふるさと納税サイトから調べてみてください。
新潟県のトップブランド米「新之助」実食レポート
新之助の美味しさを確かめるべく実食しました!新之助は、新潟県内であればだいたいどこのスーパーにも売っています。私も近所のスーパーで新潟ケンベイさんが販売している、1600円/2kgほどの新之助を購入してきました。
炊飯器の目盛り通りの水を入れて炊きました。ちなみに個人的には、大き目でしっかりとした粒のお米は少し水の量を多くした方が、もっちり甘く炊ける気がします。
下の写真は炊き立ての新之助です。やはり粒が大きく、美しい点が目を引きます。味はコシヒカリのように口に入れた瞬間に強い甘味を感じるというよりは、じわじわ広がっていく感じです。
以前米農家さんたちと品種を隠して、コシヒカリなどと食べ比べをしたことがあります。魚沼の農家さんはコシヒカリに絶対的な自信を持っているわけですが、最も美味しいお米と評価されたのは新之助でした(笑)
新之助は新潟県内ではそれほど日常的に食べられているイメージはないのですが、味はコシヒカリと同等いやそれ以上と言っても良いでしょう。
ちょっと高めの値段設定と印象的なパッケージが贈答用に適しているのかもしれませんね。
新潟県のトップブランド米「新之助」をもっと詳しく知りたい!味の特徴や開発の経緯を紹介
「新之助」は2018年に品種登録されたお米です。こちらでは「新之助」の特徴を以下の3点から解説します。
- 味・見た目の特徴
- 開発の経緯
- 生産者要件・食味品質基準
- 名前の由来
品種の概要は以下の表をご確認ください!
項目 | 内容 |
---|---|
栽培期間 | 晩生 |
来歴 | 新潟75号×北陸190号 |
育種 | 新潟県農業総合研究所 |
品種登録日 | 2018年1月 |
1. 味・見た目の特徴
新之助は見た目が大粒で、粒がしっかりとしているため食べごたえがあります。
甘味はコシヒカリと同程度ありますが、口の中にじっくりと広がっていく味わいです。おかずなしでも食べられるというタイプよりは、様々なおかずと相性の良いお米と言えます。
項目 | 内容 |
---|---|
食味 | (ねばり)もっちり(硬さ)しっかり |
粒の形 | 大粒 |
他特徴 | 粒がしっかりとして食べごたえがある |
2. 開発の経緯
新之助の開発のきっかけは「食の多様化による産地間競争の激化」と「登熟期の高温対策」の2つです。
新潟県の主力品種であるコシヒカリは8月の上旬に登熟を迎えるため、近年の極端な夏の暑さによって品質の低下が懸念されていました。そのため登熟期が8月の中旬以降にずれる晩生品種の必要性が、新之助開発の大きなきっかけとなりました。
新品種の開発が始まったのは2003年です。開発は約500種類の交配、約20万株の育成から始まりました。新之助の開発の特徴は「米の食味は炊飯時の米の輝きと約7割相関する」という研究結果を重視し、交配後2~3年の早い段階で食味による選抜を行ったことです。そのため株の選別には一つひとつのお米を実際に炊飯し、その輝きを確かめるという作業が繰り返されました。
一方で開発のスピードを上げるための工夫もされました。その工夫とは温室の利用や石垣島での栽培などの工夫をすることで、1年間に2~3回品種候補を栽培することです。
このような栽培の工夫が行われたこともあり、2014年には候補品種は2つまで絞られました。両者には食味や栽培特性に大きな差がありませんでしたが、決め手は「粒の大きさ」でした。コシヒカリとの違いを明確に出すため、最終的には粒の大きな「新潟103号」が選ばれました。
「新潟103号」は2015年に奨励品種決定調査のため10haで栽培され、2016年に晴れて奨励品種に指定されました。
3. 生産者要件・食味品質基準
生産者要件
生産者を増やし作付面積を広げても高品質のお米を維持するために、以下の生産者要件が設けられています。
- 栽培指針に基づく県内栽培
- 栽培履歴記帳の実施
- GAPの実施
- 種子更新
新潟県では「新之助」の栽培マニュアルを整備しており、生産者が高い品質のお米を生産できるようにサポートしています。
食味・品質基準
「新之助」と名乗って販売されているお米は、以下の3つの基準を満たしています。
- 玄米タンパク質含有量:6.3%以下(水分15%換算)
- 整粒歩合:70%以上(農産物検査等級1等相当)
- 水分含有量:14.0%以上15.0%以下
新之助の特徴はタンパク質含有量の低さです。タンパク質は水分を通さない性質があるため、含有量の多いお米は粘りが弱く、あっさりとした食感になります。一般的なお米のタンパク質含有量が7.0%程度であることから、新之助はより粘りのあるもちもちとしたお米であることがわかります。
4. 名前の由来
「新之助」の「新」は、「新しい」「新潟の”新”」を表しています。そして「誠実で芯が強い」「スタイリッシュな現代的な日本男児」をイメージして「新之助」と名付けられました。
新潟県のトップブランド米「新之助」をぜひお試しください
「新之助」は新潟県が10年以上の開発を経て、満を持してデビューさせたトップブランド米です。大粒で食べ応えのある食感は、きっとやみつきになります!まだ食べたことがないという方は、ぜひ一度お試しください!
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ふるさと納税の返礼品