「京式部」は、2020年に品種登録された京都初のブランド米です。3年の歳月をかけて、農業技術センターだけでなく京料理人やお米マイスターなど様々な方が開発に携わり誕生しました。
味はもちろん、見た目の美しさにもこだわっていることが特徴です。この記事では、京式部の味・見た目の特徴や開発のストーリー、購入方法を解説します。
項目 | 内容 |
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来歴 | 北陸200号×北率182号 |
育種 | 京都府農林水産技術センター |
品種登録日 | 2020年8月 |
京都のブランド米「京式部」の特徴
京都のブランド米「京式部」特徴を、以下の4つから解説します
- 味・見た目
- 開発の背景
- 高い品質を維持するためのこだわり
- 名前・ロゴマークの由来
一つひとつ見ていきましょう!
1. 味・見た目
「京式部」は、京都料理に合うように特別に育種された良食味の品種です。甘みのある豊かな味わいと香りが特徴で、大粒で白くつやがあるため、お茶碗に盛りつけた時の見栄えも非常に美しいです。
開発に携わった専門家たちは、「白ご飯が一番おいしい。主食にぴったり」と太鼓判を押しており、実際に多くの老舗料亭がシメの一品として「京式部」を使用しています。白ご飯はもちろんのこと、おにぎりや炊き込みご飯にも非常によく合うため、その用途は多岐にわたります。
項目 | 内容 |
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食味 | 甘味が強い |
粒の形 | 大粒 |
他特徴 | 白くて美しい見た目 |
2. 開発の背景
京都の良食米と言えば長い期間「丹後産のコシヒカリ」が高い評価を受けてきました。「丹後産のコシヒカリ」は過去に何度も「米の食味ランキング」で最高ランクに選ばれ、京都の代表的なお米として高品質を誇っていました。
そのような中で「京式部」の開発が始まった背景は「近年の猛暑の影響でコシヒカリの品質が低下した」「全国各地で新品種が開発され産地間競争が激化した」という2つの点が大きな理由です。
2017に京都府は、米の品種改良や技術開発などを行う「国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構」と共同で新品種の開発をスタートさせました。複数の品種候補を京都府農林水産技術センターで試験的に栽培し、暑さや病害虫への耐性、品質、収量などを細かくチェックしました。
また、食味の選定には「京都料理芽生(めばえ)会」会員の京料理人やお米マイスターが集まり、味や香りを基に系統の選定を行いました。京都料理芽生会は、米穀店などお米に関する専門職経験がある人のみが受験できる民間資格を持つ会員で構成されたグループです。
品種開発の取り組みは系統を絞り込む作業を続け、3年もの期間を要してついに新品種が決定しました。2020年には、新品種を試験栽培し、収穫を行い、試食した京料理人からは味・香り・見た目のいずれにおいても高い評価を得ました。
3. 高い品質を維持するためのこだわり
「京式部」の高い品質を維持するためには、独自の統一栽培基準を設けています。
「遅播(ま)き・遅植え」を行うことで、稲穂の中で米粒が太っていくタイミングがお盆の最も暑い時期になることを避け、米の品質を確保しています。また、通常一気に行う脱穀した米の乾燥を、2段階でゆっくり丁寧に行うことで、米粒の割れを防いでいます。
最終的に商品になるのは、玄米の段階で厚みが1.9㎜以上の大粒で、色彩選別をクリアした粒のみです。これにより、「京式部」は常に高い品質を保っています。
- 生産基準・特別栽培農産物のガイドラインに基づく生産(地域慣行の化学肥料、化学農薬使用量・回数を半分以下にして栽培)・植付時期は5月下旬(5月25日前後)
- 出荷基準・二段階乾燥による丁寧な乾燥調整・篩い目1.9mmで整粒し大粒に仕上げる・色彩選別機による被害粒の除去。
4. 名前・ロゴマークの由来
「京式部」という名前とロゴマークには、平安時代の情熱的なロマンを描いた「源氏物語」を書き上げた紫式部のイメージが込められています。
「京式部」の文字は、柔らかさと力強さを表現した書体を使用し、ロゴマークには米のシルエットの中に紫式部のような平安時代の女性をイメージしたデザインが施されています。
このように、「京式部」のブランドは、京都の歴史と文化を象徴するような要素が盛り込まれています。
京都のブランド米「京式部」のインターネットでの購入方法
京式部は、一般的なお米に比べて高単価で販売されています。インターネットモールでは、5kgで4,000~4,500円程度で販売されています。
ふるさと納税では「舞鶴市」「京丹後市」の返礼品として受け取れます。
項目 | 内容 |
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ネット販売価格 | 4,000~4,500円/5kg |
ふるさと納税額 | 10,000~13,000円/5kg |
ネットショップで購入
ふるさと納税の返礼品
京都のブランド米「京式部」をぜひお試しください
京式部は、丹波産コシヒカリに代わる新しい京都を代表するお米です。料理人やお米マイスターなど様々な専門家が開発に携わり、味はもちろん見た目の美しさも特徴のお米が完成しました。
京式部に興味を持たれた方は、ぜひ一度試してみてください!