「森のくまさん」は、2000年に誕生した熊本県初の独自ブランド米です。当時熊本市などの平野部では、栽培に適した良食味の品種がなかったことが開発のきっかけとなりました。
「ヒノヒカリ」と「コシヒカリ」という当時のトップブランド2品種を合わせてて、良いとこどりの甘くてもっちりとしたお米です。この記事では「森のくまさん」の味や開発の背景、購入方法について詳しく解説していきます。
項目 | 内容 |
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栽培期間 | 中生 |
来歴 | ヒノヒカリ×コシヒカリ |
育種 | 熊本県農業研究センター |
品種登録日 | 2000年6月 |
熊本県初の独自ブランド米「森のくまさん」の特徴
「森のくまさん」の特徴を、以下の3つから解説します
- 味・見た目
- 品種開発の背景
- 名前の由来
一つひとつ見ていきましょう!
1. 味・見た目
「森のくまさん」の食味は、粘りが強いことが特徴です。噛むとしっかりとした弾力があり、甘みと粘りを感じる美味しいお米です。
親である「コシヒカリの味」と「ヒノヒカリの粘り」という良いとこどりをしたお米と言えます。
項目 | 内容 |
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食味 | モチモチ食感と粘り |
粒の形 | やや細め |
2. 品種開発の背景
「森のくまさん」は、熊本県初の県単独育成品種です。1989年から開発が始まり、8年の期間かけて開発されました。「コシヒカリ」と「ヒノヒカリ」という熊本県内でも栽培のシェアを大きく占めていた良食味米を掛け合わせて開発され、両者の味と粘りの良いとこどりをした食味になりました。
開発のきっかけは、熊本県の平坦地向けの良食米品種がなかったことです。当時、熊本県では、ヒノヒカリが急速に栽培面積のシェアを占めている状況にありました。
しかしヒノヒカリの栽培適正は山麓準平坦地域であったため、平坦地に栽培が広がることはありませんでした。そこで平坦地の農家から極良食味米の開発を求める声が大きくなり、森のくまさんの開発に至りました。
熊本県の地域区分と主な栽培品種は以下の表のとおりです。
地域分類 | 気候 | 主な栽培品種 |
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平坦地域 | 夏と冬の寒暖差が激しい内陸性気候(島嶼部は海洋性気候) | 森のくまさん |
高冷地域(山麓地域) | 冷涼な山地型気候 | コシヒカリ |
山麓準平坦地域 | 内陸性気候・山地型気候両方の影響を受ける | ヒノヒカリ くまさんの力 くまさんの輝き |
熊本県では、森のくまさんの開発以降も、2008年に耐暑性の高い品種「くまさんの力」、耐暑性が高く極良食味の「くまさんの輝き」が2016年にデビューしています。
品種 | 品種登録日 | 特徴 |
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森のくまさん | 2000年6月 | 平坦地域への適正 |
くまさんの力 | 2008年3月 | 耐暑性の高さ |
くまさんの輝き | 2016年10月 | 耐暑性が高く極良食味 |
3. 名前の由来
「森のくまさん」の名前には「森の都熊本で生産された米」という意味が込めらています。元々熊本を「森の都」と称したのは、夏目漱石です。夏目漱石が英語教師として熊本に赴任し、熊本駅に降り立った際に「熊本は森の都だなぁ」と言ったと伝えられています。
熊本県初の独自ブランド米「森のくまさん」のインターネットでの購入方法
「森のくまさん」は、5kgで2,500円~と比較的お求めやすい価格で販売されています。大手インターネットモールでは、どこでも出品があります。
またふるさと納税でも、熊本県内の多数の市町村で返礼品になっています。
熊本市、和水町(なごみまち)、甲左町(こうさまち)、玉名市、益城町(ましきまち)、人吉市、あさぎり町、山鹿市、高森町、宇城市(うきし)、錦町、宇土市(うとし)、長州町(ながすまち)、八代市
項目 | 内容 |
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ネット販売価格 | 2,500~3,000円/5kg |
ふるさと納税額 | 8,000~10,000円/5kg |
ネットショップで購入
ふるさと納税の返礼品
熊本県初の独自ブランド米「森のくまさん」をぜひお試しください
「森のくまさん」は熊本のオリジナル品種の元祖と言えるお米です。西日本で広く栽培されている「ヒノヒカリ」と、全国でもおなじみの「コシヒカリ」を組み合わせて、甘くてもっちとしたお米が実現しました。
まだ食べたことがない!という方はぜひ一度試してみてください!
熊本県の他のオリジナル品種について以下のリンクからご確認ください。