「こだわりのコシヒカリを直接購入したい」
「ふるさと納税でおすすめのコシヒカリは?」
「産地や生産者によって味はどう違うの?」
こんな疑問を持っていませんか?
お米の生産は、減農薬・減化学肥料の流れの中で、農家さんそれぞれの栽培技術やこだわりの違いがはっきりしてきました。また、流通に関しても「ネット販売」や「ふるさと納税」など様々な方法が生まれ、消費者にとっては銘柄品種や産地だけではなく、農家さんまで選べる時代です。
新潟県のコシヒカリも、産地や農家さんによって栽培方法が異なり、人気のお米はすぐに売り切れてしまうほどの人気が生まれています。
しかし、お米の種類や生産方法、購入方法が多様化する中で「人気のお米をどう探したら良いかわからない」「おすすめのお米を知りたい」という方も多くいるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、以下の基準で激選した25のコシヒカリを生産している農家さんを紹介します。
- 農薬・化学肥料を極力減らして生産している。
- 生産方法などの情報を積極的に発信している。
- インターネット通販やふるさと納税で購入できる。
- 低温貯蔵や籾貯蔵など鮮度を高く保つための工夫をしている。
- コンテストでの受賞歴がある。
こだわりのコシヒカリを手に入れたいという方はぜひ参考にしてみてください。
魚沼産コシヒカリおすすめ5選
魚沼産コシヒカリは、日本一のお米として知られています。日本穀物検定協会が行う食味ランキングで、令和3年までの過去10年で9回「特A」の評価を受けていることがその証明です。
しかし、魚沼産コシヒカリを作る農家はこれまでの実績に慢心することなく、安心・安全でよりおいしいお米を作るために様々な努力をしています。
ここでは、魚沼産コシヒカリの生産者の中でも、より高く評価されている5つの農家さんを紹介します。
- 「Mt.ファームわかとち」わかとち産特別栽培棚田米(小千谷市)
- 「関農園」無農薬無化学肥料栽培米コシヒカリ(南魚沼市)
- 「まつえんどん」有機栽培コシヒカリ(南魚沼市)
- 「桑原農産」特別栽培米 コシヒカリ(南魚沼市)
- 「NPO法人地域おこし」 農薬・化学肥料不使用「山清水米」はざ掛け米(十日町市)
1.「Mt.ファームわかとち」 わかとち産特別栽培棚田米(小千谷市)
画像引用:Mt.ファームわかとち
標高200mの棚田で栽培された農薬・化学肥料を5割減の特別栽培米
「Mt.ファームわかとち」は、小千谷市の山間部にある若栃集落でお米を生産している法人です。
若栃のお米は、雑排水の一切入らない山からの水のみを使った棚田で生産され、農薬・化学肥料を5割削減した特別栽培米(栽培管理記録)です。
魚沼産コシヒカリの特徴である甘みや粘りが際立ち、口に入れた瞬間にお米の旨味が広がる絶品のお米です。ふるさと納税の返礼品としても非常に人気があり、年間を通して注文が絶えません。令和3年度は販売できるお米がなくなってしまうほどでした。
「Mt.ファームわかとち」では、お米のほか、漬物などの加工品の生産や、古民家民宿「おっこの木」の運営も手掛けています。古民家民宿では、若栃のおいしいコシヒカリがお腹いっぱい食べられます。フィギュアスケートの浅田真央さんが出演したJAのCMの舞台は、おっこの木で撮影されました。
若栃のお米は、ネット通販、ふるさと納税の返礼品で手に入れることができます。
画像引用:Mt.ファームわかとち
価格:3,250円(5kg)~
内容量:5kg・10kg・15kg・30kg
2.「関農園」無農薬無化学肥料栽培米コシヒカリ(南魚沼市)
画像引用:関農園
米・食味分析鑑定コンクールで8年連続金賞に輝く日本一のコシヒカリ
関農園は、魚沼産コシヒカリの中でも別格と言われる塩沢地域で特別栽培米(栽培管理記録)のコシヒカリを生産しています。日本一の規模の米の食味コンテスト「米・食味分析鑑定コンクール」で8年連続金賞に輝くなど、魚沼産コシヒカリの生産者の中でもトップ・オブ・トップと言っても過言ではありません。
関農園の代表の関智晴さんはまだ30代で、元プロスノーボーダー。結婚を機に、南魚沼市の実家に戻り「究極に美味しい米」の研究と実践に没頭したといいます。
関農園のお米の栽培には、有機肥料を直接田んぼに入れるのではなく、米ぬかや魚粕などを、乳酸菌などで発酵させた自家製の「発酵有機肥料(ボカシ肥料)」を使用します。有機肥料を発酵させることで、米の旨味成分の大半を占めるアミノ酸を稲が直接吸うことができるそうです。
発酵有機肥料で育った稲は、抗酸化作用が高くなり、それを食べる人の体も酸化しにくい効果がでることが証明されています。
ナンバー1の評価をされている魚沼産コシヒカリを食べてみたい方は、ぜひ試してみてください。
- 米・食味分析鑑定コンクール 金賞、特別優秀賞(平成24年、平成26~令和3年)
- 東洋ライス「世界最高米」原料米認定(平成28~31年)
- お米日本一コンテストinしずおか 最高金賞(令和2年)
画像引用:関農園
3.「まつえんどん」有機栽培コシヒカリ(南魚沼市)
画像引用:まつえんどん
お米日本一コンテストで最高金賞を受賞した有機栽培米コシヒカリ
株式会社まつえんどんは、南魚沼市でコシヒカリなど4品種のお米を生産している農家さんです。コシヒカリは、令和3年「お米日本一コンテストinしずおか」にて最高金賞を受賞しています。
有機栽培米コシヒカリは、農薬・化学肥料無使用で「有機JAS認証」を取得しています。有機栽培米だけでなく、通常のコシヒカリでも、有機質肥料を使い、農薬は除草剤のみです。化学肥料を使わなくても、玄米黒酢の散布という方法で強い稲を育ていることが特徴です。
まつえんどんの代表の三輪さんは元料理人。米づくりだけでなく、テイクアウトもできる農家レストランを経営しています。「化学調味料無添加でひとつひとつ手作りをする」をコンセプトに様々なお惣菜を作っています。
農家レストランで今話題なのが「魚沼名水食パン」です。南魚沼市をのぞむ苗場山系の天然水を使い、卵・乳製品は一切使わずに生産しています。「糀甘酒入り食パン」「濃厚豆乳入り食パン」などラインナップも豊富です。まつえんどんの食パンは、こちらからネットでも購入できます。
- 【コシヒカリ】お米日本一コンテストinしずおか 最高金賞(令和3年)
- 【ぴかまる】米・食味分析鑑定コンクール 国際総合部門金賞(令和2年)
画像引用:まつえんどん
価格:2,500円(2kg)~
内容量:2kg・5kg
価格:3,900円(5kg)~
内容量:5・30kg
4.「桑原農産」特別栽培米 コシヒカリ(南魚沼市)
画像引用:桑原農産
米・食味分析鑑定コンクールで特別優秀賞を受賞したリピーター続出の特別栽培コシヒカリ
桑原農産は、南魚沼市の五十沢(いかさわ)地域で、特別栽培米(栽培管理記録)のコシヒカリなどを生産している農家さんです。五十沢地域では、その名の通り50以上もの沢から雪解け水が田んぼに注ぎ込まれます。
桑原農産の米づくりは、有機肥料を使うことはもちろん、肥料散布に工夫があります。肥料散布を最小限に抑えることで、あえて稲1本あたりの穂数を減らし、米一粒一粒に栄養を行き渡らせるようにしているそうです。
肥料を減らすことは、収穫量の減少を意味します。収穫量を減らしてでも、おいしいお米を作りたいという強いこだわりが感じられます。また、肥料を最小限に抑えることは、タンパク質量が少なくなり、もちもちとした食感になります。
このほか、桑原農産では絶えずおいしいお米を作るための研究を続けています。その成果として、令和3年には「米・食味分析鑑定コンクール」で、全5,717のお米の中で、上位45位に入り、特別優秀賞を受賞しました。
自分のお米を直接販売したいという思いから2010年から直売をスタート。多くの方がリピーターとなって毎年購入しているそうです。
- 【コシヒカリ】お米日本一コンテストinしずおか 金賞(令和2年)
- 【コシヒカリ】食味分析鑑定コンクール 特別優秀賞(平成30年)
- 【新之助】お米日本一コンテストinしずおか 金賞(令和3年)
画像引用:桑原農産
5.「NPO法人地域おこし」 農薬・化学肥料不使用「山清水米」はざ掛け米(十日町市)
画像引用:NPO法人地域おこし
限界集落を脱した村の清水で栽培された「農薬・化学肥料不使用・はざ架け米」
「NPO法人地域おこし」の「山清水米」は、十日町市の山間部の清流で生産されたお米です。
農薬・化学肥料を5割削減した特別栽培米(栽培管理記録)のほか、農薬化学肥料をまったく使わずに生産した「農薬・化学肥料不使用「山清水米」はざ架け米」が人気です。
「NPO法人地域おこし」は、人口減少が大きく進み元々の住民は数世帯しか残っていなかった池谷・入山集落でお米を生産しています。集落を存続させるために、移住者の受け入れやお米の生産・販売体制を整え「限界集落を脱した村」として有名です。
チャンネル登録者が2万人を超えるYouTubeの「元限界集落から地域おこしチャンネル」では、お米の生産や村の暮らしの様子がリアルに紹介されています。
画像引用:地域おこし
価格:2,150円(3kg)~
内容量:3kg・5kg・10kg
価格:6,280円(5kg)
内容量:5kg
佐渡産コシヒカリおすすめ3選
佐渡は、トキが住める自然環境を取り戻そうと、自然環境に配慮したお米づくりに取り組んできました。農薬や化学肥料を減らすことで、田んぼには、トキの餌となるドジョウやカエル、オタマジャクシが戻ってきました。
現在、佐渡市は「朱鷺と暮らす郷づくり 認証制度」を設け、農薬化学肥料を通常の5割以上減らし、水田畦畔等に除草剤を散布しないなどの基準をクリアしたお米を認証しています。
こちらでは、佐渡で自然環境を守りながら、おいしいコシヒカリを生産している3軒の農家さんを紹介します。
- 「長畝生産組合」朱鷺と暮らす郷認証 佐渡産コシヒカリ(佐渡市)
- 「佐渡・矢田農園」農薬不使用コシヒカリ(佐渡市)
- 「高島農場」農薬不使用コシヒカリ(佐渡市)
1.「長畝生産組合」朱鷺と暮らす郷認証 佐渡産コシヒカリ(佐渡市)
画像引用:長畝生産組合
元祖・トキが住める環境を作った村の「朱鷺と暮らす郷認証米」
長畝生産組合は、佐渡ヶ島のほぼ中央の新穂地区にあります。朱鷺がはじめて試験放鳥されたすぐ近くに田んぼがあります。
長畝生産組合は、佐渡の中でも早い時期から「生きものを育む農法」を取り入れ、新潟県のエコファーマーにも認定されています。環境保全型農業のコンクールで優秀賞を受賞するなどその取組は外部からも高い評価を受けています。
長畝生産組合の活動状況は、ブログで公開されているのでぜひご覧になってください。
画像引用:長畝生産組合
価格:3,500円(5kg)~
内容量:2kg・5kg
2.「佐渡・矢田農園」農薬不使用コシヒカリ(佐渡市)
農薬・化学肥料不使用に転換して40年!有機肥料を使ったコシヒカリ
矢田農園は、農薬・化学肥料を一切使わないコシヒカリを生産している農家さんです。農薬・化学肥料を使った農法から転換してから40年、安全第一の米作りに取り組んでいます。
土作りには、おからや米ぬか、鶏糞を発酵させて田んぼに入れています。田んぼには余計なものを入れずに、有機物を使った農業を実践しているのです。
また、収穫したお米は玄米ではなく、籾殻(もみがら)がついた状態で保存します。籾殻のついたお米は、新鮮そのものです。
画像引用:矢田農園
価格:1,600円(2kg)~
内容量:2kg・5kg・10kg
3.「高島農場」農薬不使用コシヒカリ(佐渡市)
島へIターンした家族が作るアイガモ農法コシヒカリ
高島農場は、東京からIターンした家族で米作りをしている農家さんです。2010年から農薬・化学肥料をしない米作りを実践してきました。
田んぼの雑草対策では、除草剤は一切使わずにアイガモ農法を取り入れています。アイガモは。害虫の駆除や除草をしてくれるだけでなく、排泄物が有機肥料にもなります。
画像引用:高島農場
価格:5,400円(5kg)~
内容量:5kg・10kg・20kg
岩船産コシヒカリおすすめ2選
岩船地区は、新潟県の北部に位置しています。日本海に面した海岸地区から、山形県との境の山間部まで、多様な自然環境を有しています。
岩船は、魚沼、佐渡とともに新潟の三大コシヒカリの産地として知られています。こちらでは、岩船地区でこだわりのコシヒカリを生産している2軒の農家さんを紹介します。
- 「桃川農園」特別栽培米コシヒカリ(村上市)
- 「百姓屋」農薬無使用米(関川村)
1.「桃川農園」特別栽培米コシヒカリ(村上市)
画像引用:桃川農園
ブランド肉「村上牛」の牛糞堆肥で「循環型農法」を実践する特別栽培コシヒカリ
桃川農園は、村上市(旧神林村)の桃川地区で、コシヒカリと新之助という2品種のお米と9種の野菜の生産を行っています。桃川地区は、日照に恵まれ、風通しの良いお米の栽培に適した地域です。
桃川農園のコシヒカリは、ブランド肉「村上牛」の牛糞を完熟させた堆肥を活用する「循環型農法」で土づくりをしていることが特徴です。牛糞堆肥は、度量改良の効果が大きく、微生物を活性化して作物の根が伸びやすい土になります。
また極力農薬を減らした農業を目指し、農薬・化学肥料を5割減らした特別栽培米(栽培管理記録)のほか、完全無農薬で育て天日干しをした「はさかけ米」の生産も行っています。
桃川農園では、米や野菜の生産以外の活動も非常に活発です。保育園児を対象とした農業体験や、農福連携、出荷基準に満たない野菜を使ったジェラートの生産・販売など様々なチャレンジを行っています。
画像引用:桃川農園
価格:2,480円(5kg)~
内容量:5kg・10kg・15kg
2.「百姓屋」農薬無使用米(関川村)
画像引用:百姓屋
農薬無使用米・農薬化学肥料7割減など選べるこだわりのコシヒカリ
百姓屋は、福島県と接する山深い関川村で、「農薬無使用米」や「農薬の使用を大幅に減らしたお米」を生産しています。
販売している商品のラインナップは以下の3つです。
- 農薬無使用米…完全無農薬・有機肥料100%のお米
- 【極上】こだわり米…除草剤を1度だけ使用・有機肥料100%のお米
- こだわり米…農薬・化学肥料の使用を3割に抑えたお米
農薬無使用米は、育苗から収穫まですべての期間で、農薬や殺菌・殺虫剤を使用していません。除草や害虫駆除にはアイガモ農法を取り入れています。
生産性を高めるために取り入れた「こだわり米」では、農薬・化学肥料を使用していますが、新潟県の特別栽培米の基準を大きく下回り慣行栽培に比べて7割削減しています。
収穫したお米は2回(収穫直後、3月中旬から4月中旬)に分けて籾殻を外す籾摺りをします。なるべく長く、籾の状態で保管されるためお米の鮮度が良いことが特徴です。
また商品は、窒素置換袋詰めで届くので、未開封であれば長く鮮度が高い状態が保たれます。
画像引用:百姓屋
価格:4,400円(3kg)~
内容量:3・5・10・15・20・25kg
価格:3,050円(3kg)~
内容量:3・5・10・15・20・25kg
価格:2,690円(3kg)~
内容量:3・5・10・15・20・25kg
上越産コシヒカリおすすめ5選
上越地区は、新潟県の南部に位置しています。上越産コシヒカリは、魚沼・佐渡・岩船の三大産地になっていませんが、非常に品質の高いお米が取れることが知られてきました。
日本穀物検定協会の食味ランキングでは、令和3年までの10年間で、9度「特A」の評価を受けており、魚沼産コシヒカリとまったく引けととっていません。
こちらでは、上越地区でこだわりのコシヒカリを生産している5軒の農家さんを紹介します。
- 「内山農産」特別栽培米/有機JAS認証米コシヒカリ(上越市)
- 「おおた農場」特別栽培米/有機JAS認証米コシヒカリ(上越市)
- 「ふぁーむ大地」特別栽培米コシヒカリ(上越市)
- 「清耕園ファーム」特別栽培米コシヒカリ ひすいの雫(糸魚川市)
- 「妙高ライス」特別栽培米コシヒカリ(妙高市)
1.「内山農産」特別栽培米/有機JAS認証米コシヒカリ(上越市)
画像引用:内山農産
発酵有機肥料で栽培した有機JAS・特別栽培のコシヒカリ、大粒激選の極上米も!
内山農産は、上越市の高田平野で800年余り前から稲作を営んでいます。無農薬・無化学肥料にこだわり「有機JAS(栽培管理記録)」「特別栽培米(栽培管理記録)」の2つを認定を受けたお米を生産しています。
特別栽培米は、通常「農薬・化学肥料」を5割減らしたものを言いますが、内山農産では「農薬6割減」「化学肥料7割減」とより厳しい基準を課しています。
使用している堆肥、肥料は、独自の製法で、動物の内臓・肉・血・卵殻などを醗酵させた完全有機肥料です。また雑草対策として、米ぬか散布による雑草の抑制、水田除草用ラジコンホバークラフト、動力除草機などを使用しています。それでも取れない草は、手作業で取っていくそうです。
収穫したお米は、一般的に行われている「玄米貯蔵」ではなく「籾(もみ)貯蔵」をしています。籾とはまだ玄米に殻がついている状態のことです。「籾貯蔵」をすることで、よりお米の鮮度が保たれると言います。
また内山農産は、コシヒカリの商品ラインナップが豊富です。「有機JAS認定米コシヒカリ」や「特別栽培米」のほか、粒が大きいお米のみをよりすぐった「天(JASコシヒカリ極上)」など、一度は試してみたいこだわりの逸品です。
農園の日々の様子は、内山農産のブログに毎月「手書きのニュースレター」が掲載されているので、農園がとても身近に感じられます。
画像引用:内山農産
価格:2,156円(2kg)~
内容量:2・5・10・25kg
価格:1,560円(2kg)~
内容量:2・5・10・25kg
価格:1,440円(2kg)~
内容量:2・5・10・25kg
2.「おおた農場」特別栽培米/有機JAS認証米コシヒカリ(上越市)
画像引用:おおた農場
お客さまを笑顔に!をモットーに「JAS有機栽培米」「特別栽培米」を生産する個性派4人家族
おおた農場は、上越市の北部で、社長夫婦と息子夫婦の4人でお米と大豆を生産しています。
販売しているお米は、農薬・化学肥料を一切使わない「JAS有機栽培米」と、使用量を半分以下に抑えた「特別栽培米(栽培管理記録)」。収穫したお米はすべて殻のついた「籾(もみ)」のまま貯蔵し、鮮度の高いお米がネットで購入できます。
「お客さまを笑顔にする食を提供するんだ。」という思いから、直接お客さんと顔を合わせる機会にこだわっています。全国を巡って販売をしていた社長は、全国のおいしいものを食べすぎて通風になったほど(笑)
米粉食品指導員・野菜ソムリエの資格を持つ社長の奥様は、米粉パン専門カフェベーカリー「ごぱん屋カフェ COME & CO.(コメコ)」をオープン。おおた農場のコシヒカリを100%使ったパン・焼き菓子が食べれます。看板商品は、おにぎりの形をした「おにぎりパン」。肉味噌、ツナなどが入った人気の商品です。
画像引用:おおた農場
3.「ふぁーむ大地」特別栽培米コシヒカリ(上越市)
画像引用:ふぁーむ大地
農家がお米マイスター取得!?頸城平野で育った「無農薬米」「特別栽培米」
ファーム大地は、上越市の頸城(くびき)平野で、コシヒカリを始めとした4種のお米を生産しています。お米の他にも、大豆や水耕栽培の葉物野菜の生産など、幅広い作物を育てている法人です。
ファーム大地は、田んぼの面積が77haと規模の大きな法人です。ファーム大地のお米のこだわりは、農薬・化学肥料を一切使わない「無農薬米」と、使用量を半分以上減らした「特別栽培米」です。安全安心で、環境に配慮したお米の生産に力を入れています。
また代表の松本祐一さんは、お米の生産農家としては珍しい「お米マイスター」の資格を取得しています。お米マイスターは、一般的には、販売者である「お米屋さん」が取得する資格です。生産者としてだけでなく、販売者としての一面を持っていることもあってか、ファーム大地のお米は便利な「無洗米」での購入も可能です。
ファーム大地の取り組みは、安全安心な作物づくりだけにとどまらず、安全管理や労務体制などを定める「JGAP認証」も取得しています。新潟県が行う「農業の働き方改革実行宣言」にも参加しており、労働時間の削減やスマート農業の実践による省力化にも取り組んでいます。
画像引用:ふぁーむ大地
価格:3,900円(5kg)~
内容量:5kg
価格:2,900円(5kg)~
内容量:5kg
価格:2,450円(5kg)~
内容量:5kg
4.「清耕園ファーム」特別栽培米コシヒカリ ひすいの雫(糸魚川市)
画像引用:清耕園ファーム
翡翠の里で生産された特別栽培米を雪無貯蔵で熟成した絶品コシヒカリ
清耕園ファームは、新潟県の最南端である糸魚川市で、お米やメロンなどを生産している法人です。看板商品は、特別栽培米(栽培管理記録)の「ひすいの雫」です。糸魚川市が世界に誇る「翡翠(ひすい)」の産地であることから名付けられています。
お米は、冬季間に降り積もる雪を活用した「雪室貯蔵」で保管されています。雪室貯蔵は、温度湿度が一定に保たれ、鮮度が保たれるだけでなく、熟成により甘みに引き出されると言います。
清耕園ファームは、生産だけでなく、消費者との交流も活発に行っています。1年を通して米づくりに参加できる「田んぼオーナー」は、毎年10数組の方が関東圏などから参加し、人気です。また野菜の収穫体験など、体験型の農業イベントも数多く実施しています。
ホームページには、手書きの農園だより「ひだまり通信」が定期的にアップされます。写真や手書きの文章で、農場の様子が伝わってくるので、ぜひチェックしてみてください。
画像引用:清耕園ファーム
価格:2,970円(5kg)~
内容量:5kg・10kg
5.「妙高ライス」特別栽培米コシヒカリ(妙高市)
画像引用:妙高ライス
秋まで雪が残る山(!)から流れるミネラル豊富な水で育てた特別栽培米
妙高ライスは、長野県との県境に位置する妙高市で、特別栽培米(栽培管理記録)のコシヒカリを生産している法人です。妙高ライスがお米を生産する地域は、日本百名山の「火打山(ひうちやま)」など、秋まで雪が残る山からミネラル豊富な水が流れ込みます。
妙高ライスの特別栽培米は、オリジナルの米ぬかから作った有機肥料「ぬかペレット」を使用するなど、化学肥料の使用を極限にまで抑えています。
稲は昔ながらの「はさかけ」をして、お米は天日干しでゆっくり乾燥されます。さらに、玄米は、室温15度以下の低温貯蔵倉庫で保管され、新米のような鮮度を維持されるため、一年を通して新鮮なお米が楽しめます。
画像引用:妙高ライス
価格:3,440円(2kg)~
内容量:2・5kg
価格:2,100円(1kg)~
内容量:1・2・5・10 kg
中越産コシヒカリおすすめ5選
中越地区は、新潟県の中央部に位置しています。長岡市、三条市、柏崎市など新潟県の中でも規模の大きな田園都市を抱えています。
一口に中越地区と言っても自然環境は、日本海に面した地区や信濃川流域などの大田園地帯、山間部の棚田が広がる地域など様々です。
こちらでは中越地区でこだわりのコシヒカリを生産している農家さんを、地域バランスも考慮して5軒紹介します。
- 「内山農園」【究極】JAS有機認証米 (三条市)」
- 「重野農産」特別栽培米コシヒカリ「ペットボトル米」(柏崎市)
- 「第四生産組合」伊彌彦米(弥彦村)
- 「よこさわ」原点回帰米(長岡市)
- 「大地創造職人 反町敏彦」農薬・化学肥料不使用コシヒカリ(長岡市)
1.「内山農園」【究極】JAS有機認証米 (三条市)
画像引用:内山農園
米粒の大きさ別の商品ラインナップ!循環型農業を実践する特別栽培米
内山農園は、三条市で江戸時代から野菜栽培や稲作に取り組んでいる農家です。
内山農園のコシヒカリは、農薬と化学肥料の使用量を50%以下に抑えた「特別栽培米(栽培管理記録)」。化学肥料の代わりに、おが屑や籾殻などの有機肥料を使用しています。土作りにも力を入れ、稲から取れた籾殻、藁、米ぬなどを土に戻す循環型農業に取り組んでいます。
販売しているコシヒカリは、粒の大きさ、栽培方法が違う以下の4種類。
- 特別栽培米(減農薬栽培)の中粒(1.85mm)の「粋」
- 特別栽培米(減農薬栽培)の大粒(1.9mm)の「匠」
- JAS有機認証米(無農薬栽培)の大粒(1.9mm)の「極」
- 特別栽培米(減農薬栽培)のさらに大粒(2.0mm)の「究極」
お米の粒の大きさで、食感や食べごたえは大きく違います。新潟県の新品種「新之助」など最近は大粒のお米が好まれる傾向にあります。大粒のお米を食べたことないという方は、内山農園の食べ比べセットで一度試してみてください。
内山農園では、お米だけでなく、多くの野菜も栽培しています。またジェラートや全粒粉パスタ、トマトソースなどの商品開発にも力を入れています。野菜の素材の旨味を活かしたジェラートは、レストランやバーなどでも採用されている人気の品です。
画像引用:内山農園
価格:2,954円(5kg)~
内容量:5・10・20kg
価格:3,992円(5kg)~
内容量:5・10・20kg
価格:6,396円(5kg)~
内容量:5・10・20kg
価格:8,556円(5kg)~
内容量:5・10・20kg
価格:3,700円
内容量:1.2kg
2.「重野農産」特別栽培米コシヒカリ「ペットボトル米」(柏崎市)
画像引用:重野農産
海砂を使った循環型農業で栽培した特別栽培米をペットボトルに詰めました!
重野農産は、日本海に面した柏崎市の山間部米作りをしている農家さんです。田んぼの土作りに、海岸の海砂を使うという珍しい取り組みをしています。
海砂には、ナトリウム、マグネシウム、カルシウムなどミネラルが豊富です。山から海に流れた水をまた山に戻すという循環型農業に取り組んでいます。
茂野農産のコシヒカリは、ペットボトルに入れて販売する商品が有名です。ペットボトルは、密封性が高いためお米が酸化しにくく、冷蔵庫での保管がしやすいため、鮮度を保ちやすいことが特徴です。
さらに、ペットボトルに入れたお米は、無洗米で研がずにすぐ炊けます。お米の容量はきっちり2合入っているので、計量も不要です。
おしゃれなボトルなので贈り物に最適。1人ぐらしのお子さんに送ったり、アウトドアや災害時の保存食としても活用できます。
画像引用:重野農産
価格:3,000円(2合×10本)~
内容量:3・3.6kg
価格:3,000円(5kg)
内容量:5kg
価格:7,500円~
3.「第四生産組合」伊彌彦米(弥彦村)
画像引用:伊彌彦米
新潟に稲作を広めた神様が宿る地域で育てた「皇室献上の伊彌彦米」
弥彦村は、新潟に稲作を広めたと言われる弥彦の神様が祀られている弥彦神社を抱える村です。その弥彦村が、村のブランド米としてデビューさせたのが「伊彌彦米」。平成最後の新嘗祭(にいなめさい)の際に、第四生産組合の伊彌彦米が皇室に献上されました。
第四生産組合の伊彌彦米は、農薬・化学肥料を5割以上減らして栽培された特別栽培米(栽培管理記録)です。栽培には、化学肥料などを減らした分、豚糞を堆肥として使うことで、お米の甘さが引き出されます。さらに直売用として栽培するお米は、水質や日当たりなどがより良い圃場を激選するというこだわりぶりです。
また収穫されたお米は低温貯蔵・発送毎精米を行い、お米の品質は高く保たれています。贈答用として使える包装も準備されているので、ご自宅用だけではなく、プレゼントにも利用できます。
画像引用:伊彌彦米 第四生産組合
4.「よこさわ」原点回帰米(長岡市)
画像引用:よこさわ
作ること、食べることの原点に戻る「原点回帰米」
「農事組合法人よこさわ」は、長岡市の山間部に位置する旧小国町で『自然を尊び・共存する栽培方法で、40haすべての田んぼを。』というモットーで特別栽培米(栽培管理記録)のコシヒカリ生産しています。
よこさわは、豪雪地帯であるため雪解け水が豊富で、四方を山に囲まれている盆地であることから昼夜の寒暖差が大きいことが特徴です。きれいな水と、大きい寒暖差が美味しいお米の源です。
農薬・化学肥料不使用の「原点回帰米」は、作ること、食べることの原点に帰ってみようと思いで作られています。原点とは『大切な環境を汚さず、安心して食べられるものをつくり、自然の恵みに心から感謝する。』ということ。
よこさわのお米はかわいいイラストのパッケージが特徴です。SNSでは、米作りをする若夫婦のほっこりした日常を覗くことができますよ。
画像引用:よこさわ
価格:2,700円(3kg)~
内容量:3・5・10kg
価格:,390円(3kg)~
内容量:3・5・10kg
5.「大地創造職人 反町敏彦」農薬・化学肥料不使用コシヒカリ(長岡市)
微生物の力をお米のおいしさに!農薬・化学肥料不使用のコシヒカリ
反町敏彦さんは、長岡市で「農薬化学肥料不使用」「農薬8割減の特別栽培」のコシヒカリを育てている農家さんです。
農薬化学肥料不使用米は、化学肥料を使わない代わりに、米ぬかや鶏糞を使用し、微生物(好気性)を葉面に散布します。微生物を散布する農法は「自然微生物農法」と言い、バクテリアなどの微生物の働きによって、おいしいお米を作る方法です。残留農薬検査も行っており、結果はこちらから確認できます。
また特別栽培米は、県基準の農薬5割減を超える8割減で育っています。堆肥や肥料は、農薬化学肥料不使用米と同じく、米ぬかや鶏糞、微生物散布を用いています。
画像引用:大地創造職人 反町敏彦
価格:3,250円(5kg)~
内容量:5・10・20・30kg
価格:2,750円(5kg)~
内容量:5・10・20・30kg
価格:1,000円(1kg)~
内容量:1・2・3kg
下越産コシヒカリおすすめ5選
下越地区は、新潟県で最も多くコシヒカリが生産されている地域です。新潟県で収穫されるコシヒカリの約半数は、下越産です。
政令指定都市の新潟市を中心とした地平線まで田んぼが広がる地域だけでなく、福島県との県境に位置する阿賀町や阿賀野市など山間地域も抱えています。
こちらでは、下越地区でこだわりのコシヒカリを生産する農家さんを、特徴的な地域ごとに5軒紹介します。
- 「お米場田心」雪蔵今摺米コシヒカリ(阿賀町)
- 「やまびこ農産」玄米黒酢農法 やまびこ米(阿賀野市)
- 「どっこん水」特別栽培米コシヒカリ みずばしょう(胎内市)
- 「なかの牧場」特別栽培米コシヒカリ(新発田市)
- 「タカギ農場」高儀情熱米(新潟市)
1.「お米場田心」雪蔵今摺米コシヒカリ(阿賀町)
画像引用:お米場田心
奥阿賀のミネラル豊富な水で育ったお米を籾のまま雪蔵貯蔵
お米場田心のお米は、福島県境にある阿賀町の山間部で作られています。阿賀町は、通称「奥阿賀」と言われるほど、山深い地域です。地域内には200もの湧き水ポイントがあり、ミネラルを豊富に含んだ水が、田んぼに注がれます。
「雪蔵今摺米」は、雪蔵で「もみ」の状態で保管され、注文が入ってから精米します。雪蔵とは、600トンもの雪で冷やした倉庫のこと。温度や湿度が一定に保たれ、熟成効果によって甘みが増すと言われています。
またお米は一般的には「もみ殻」を取り除いた「玄米」で保管されるます。もみ殻がついたままで保管することは、より鮮度のいい状態に保つための工夫です。
「お米場田心」は米の生産者でありながら、全国のこだわりのお米を集荷し販売する事業も展開しています。「日本橋三越本店」「伊勢丹新宿本店」「西武池袋本店」など、都心の一等地でお米の販売ブースを構えています。
画像引用:お米場田心
価格:5,616円(5kg)
内容量:5kg
2.「やまびこ農産」玄米黒酢農法 やまびこ米(阿賀野市)
画像引用:やまびこ農産
米・食味鑑定分析コンクールで金賞に輝いた「玄米黒酢農法」コシヒカリ
やまびこ農産が生産する「やまびこ米」は、第21回(令和元年)米・食味鑑定分析コンクールで金賞に輝いたお米です。やまびこ米は、県の特別栽培米の認証を受けており、認証基準を大きく上回る農薬75%減、化学肥料99%減で生産されています。
農薬・化学肥料を大きく削減できた秘訣は「玄米黒酢」を使用した生産方法です。「玄米黒酢」とは、玄米100%で醸造された食酢で、アミノ酸を多量に含み、お米の甘みと粘りを増幅させる効果があります。また玄米黒酢の酢酸とアミノ酸は、殺虫効果があるため、農薬の使用を大きく減らすことが可能です。
やまびこ米が生産されているのは「新潟県森林浴の森100選」にも選出されている豊かなな自然が残る阿賀野市の勝屋集落。田んぼに流れ込む水は、山の最上流の伏流水です。伏流水はミネラルを豊富に含み、お米づくりには最適です。
- 米・食味分析鑑定コンクール 金賞(令和元年)
画像引用:やまびこ農産
3.「どっこん水」特別栽培米コシヒカリ みずばしょう(胎内市)
画像引用:どっこん水
県内随一の清流地帯で有機肥料100%で栽培されたこだわりのコシヒカリ
どっこん水(特別栽培米研究会)は、胎内市で「安全でおいしい農産物づくり」をテーマに、農薬・化学肥料を削減したお米づくりを研究・実践しているグループです。
胎内市は水がきれない場所にしか群生しない「みずばしょう」が、平地でも多数見られるほどの清流地帯です。どっこん水が生産する特別栽培米(栽培管理記録)「みずばしょう」は、水がきれいな地域で生産されたお米の象徴として名付けられてました。
特別栽培米「みずばしょう」は、県認証よりも厳しい基準で、有機肥料100%で、除草剤を1回のみ使用で生産されています。有機肥料は胎内市で作られているバイオマス肥料を使用し、事前除草・有機深水方式を採用することで殺虫・殺菌剤は不使用です。
「みずばしょう」はさらに、昔ながらの「はさ架け」で乾燥させます。はさに架けで、天日干しでじっくり乾燥させることで、旨味が凝縮され、お米の品質を高く維持しされています。
画像引用:どっこん水
価格:4,000円(5kg)~
内容量:5・10・25kg
価格:5,100円(5kg)~
内容量:5・10・25kg
価格:5,100円(5kg)~
内容量:5・10・25kg
4.「なかの牧場」特別栽培米コシヒカリ(新発田市)
画像引用:なかの牧場
牧場がコシヒカリ!?牛の糞尿を堆肥として活用した特別栽培コシヒカリ
なかの牧場のコシヒカリは、酪農家であることを生かして、牛の糞尿を堆肥として活用したお米です。化学肥料・農薬50%削減し、県の特別栽培米として認証されています。
なかの牧場は、新発田市の山間部で乳牛60頭を育てています。お米以外にも、しぼりたてミルクを使用した「なちゅらるジェラート」が人気です。
- 北越後の金賞米コンテスト(平成23年、30年)
価格:1,600円(3kg)~
内容量:3・5・10・30kg
5.「サンクスファーム黒鳥」特別栽培米コシヒカリ(新潟市)
画像引用:サンクスファーム黒鳥
新潟が誇る「黒崎茶豆」の産地で育てられた特別栽培コシヒカリ
サンクスファーム黒鳥は、新潟が誇る「黒崎茶豆」の産地である新潟市西区黒崎にある農業法人です。サンクスファームでは、お米の他にも黒崎茶豆や玉ねぎなど多くの農作物を生産しています。
サンクスファームが生産するコシヒカリは、農薬・化学肥料を50%削減した特別栽培米(栽培管理記録)です。もっちりとした甘さが人気で、リピーターが増えています。
画像引用:サンクスファーム黒鳥
価格:2,980円(5kg)~
内容量:5k・10kg
新潟のコシヒカリの知っておきたい特徴4選
新潟のコシヒカリを賢く選ぶための基礎知識として、以下の4つを解説します。
- コシヒカリの味の特徴
- 新潟コシヒカリの産地別の特徴
- 新潟コシヒカリの新米が出回る時期
- コシヒカリとコシヒカリBLの違い
「本当においしいのは魚沼産だけ?」「コシヒカリBLって何?」などという疑問を持っている方はぜひ読んでみてください。
1.コシヒカリの味の特徴
新潟県産コシヒカリは「甘くて、もちもちしている」ことが特徴です。甘みが強く、ねばりがあってもちもちとした食感は、日本人の好みに合致しているとされ、長年「おいしいお米と言えば新潟のコシヒカリ」と言われ続けてきました。
近年は、お米の消費を拡大していくために、より様々な味や食感を楽しめる品種が全国で開発されてきました。「米粒がしっかりしているのが良い」「さっぱりした味が良い」というニーズがあるためです。
新潟県でも「しっかりした大粒のお米」として「新之助」という品種を新たに開発するなど、様々なニーズに応えられるお米を導入しています。
以下の図は、新潟県で導入されている品種の食味に関するの位置づけを示しています。
コシヒカリは「甘さ」と「もちもち感」を極めた品種と言えます。様々な品種が生まれる中でも「おかずいらずで食べれる」新潟県産のコシヒカリの存在感は健在です。
2.新潟コシヒカリの産地別の特徴
新潟県のコシヒカリは、以下の4つ産地の表記で販売されています。
- 新潟県魚沼
- 新潟県岩船
- 新潟県佐渡
- 新潟県(新潟一般)
「魚沼」「岩船」「佐渡」は、新潟県産コシヒカリの三大産地と言われ、新潟県(新潟一般)に比べて高く販売されています。
しかし、お米の食味を格付けしている日本穀物検定協会では、新潟一般はさらに「下越」「中越」「上越」の3つに分けています。食味ランキングでは、この3地域でも大きく評価が異なり、特に「上越」は「魚沼」と同等の評価を受けています。
新潟県産コシヒカリは「魚沼」「岩船」「佐渡」「下越」「中越」「上越」という6地域に分けて見ていくことで、より地域による味の違いなどを楽しめるようになるでしょう。
以下の図は、6つの地域の市町村名、米の生産量(県全体の割合)、食味ランキングの最高評価「特A」を受けた回数(平成24年~令和3年)を示したものです。
同じ新潟でも産地によって味が変わる要因は「土地の肥沃さ」「寒暖差」「ミネラルを含んだ水」と言われています。
最も高い評価を受けている魚沼地域は、西に魚沼丘陵、東に越後山脈に囲まれており、西日がささないため、昼夜の温度差が非常に大きいとことが特徴です。昼間に太陽を浴び、冷えた夜にはお米がでんぷんを蓄えるため、おいしいお米ができるのです。また、冬には2mを超える雪が降り積もり、春にはミネラル豊富な雪解け水が田んぼに注がれると言われています。
このような条件を備えた地域は、魚沼だけに限らず、他の地域でもあります。例えば「下越」に位置づけられている阿賀町などの山間部では、魚沼と同じような条件を備えていると言えます。そのため、産地だけにこだわらずに、農家さん一人ひとりで見ていくと、絶品のコシヒカリを見つけることが可能です。
3.新潟コシヒカリの新米が出回る時期
新潟のコシヒカリの新米は、9月中旬~10月上旬に出回ります。人気の魚沼産コシヒカリは、やや遅めで9月後半から10月頭に入ってからお店に並びます。
収穫時期がずれる理由は、田植え時期の違いです。田植え時期は、積雪の少ない新潟市などではゴールデンウィーク頃に始まります。しかし豪雪地帯である魚沼地域の田植えは、5月中旬から下旬ごろが一般的です。雪消えが遅いと、地面の温度が上がらず、苗を植えるには適さないことが原因です。また同様の理由で、同じ地域でも平場と山場では、時期が変わります。
毎年の稲刈り時期は天候によって多少ずれますが、10月に入れば間違いなくコシヒカリの新米を手に入れることはできるでしょう。
以下の表は、新潟県が発表している「令和4年度の刈取り適期」になります。(実際は9月に入ってから高温が続いたため、以下の表の刈り取り時期より早くなりました)参考にしてみてください。
平場 | 山場または遅い方 | |
魚沼産 | 9月21日 | 9月27日 |
佐渡産 | 9月14日 | - |
岩船産 | 9月19日 | 9月25日 |
新潟一般(新潟市) | 9月13日 | 9月16日 |
参考:魚沼農業普及指導センター、佐渡農業普及指導センター、新潟農業普及指導センター
4.コシヒカリとコシヒカリBLの違い
コシヒカリを探していると「コシヒカリBL」と「従来コシヒカリ」という2つ出てくることに気づく方もいるでしょう。「従来コシヒカリ」は、「昔ながらのコシヒカリ」など様々な表記がされています。
「コシヒカリBL」とは、平成17年に減農薬を目的に新潟県が導入したものです。具体的には「いもち病」という稲の葉を枯らす病気への耐性が強いことが特徴です。「いもち病」に対しては、これまで農薬散布によって対応してきました。「コシヒカリBL」ではこれらのいもち病対策の農薬散布が不要(または、減らすこと)になり、減農薬での栽培が可能になります。
「コシヒカリBL」と「従来コシヒカリ」の違いは、食味や見た目にはほとんど違いがありません。実際、種苗法に基づいた農林水産省の審査では「いもち病抵抗性の性質」以外は、従来コシヒカリと同等のものであると認められています。
それにも関わらず「従来コシヒカリ」が生産され続けている理由は、「従来コシヒカリの方がおいしい」と判断される生産者が少なからずいるためです。
新潟のおいしいコシヒカリを選ぶための4つの指標
新潟県産のおいしいコシヒカリを選ぶ上で、お米のパッケージでよく見る以下の3つの用語について理解しておきましょう。
- 特別栽培米
- 有機JAS認証米
- 食味ランキング(特A)
- 等級(一等米)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1.特別栽培米
特別栽培米とは、農林水産省の「特別栽培農産物に係るガイドライン」に沿って栽培された、農薬と化学肥料の使用を制限して栽培したお米のことです。具体的には、以下の2つの指標(1反当たりの使用量)を満たす必要があります。
- 節減対象農薬の使用回数が5割以下(新潟県は9回以下)
- 化学肥料の窒素成分量が5割以下(新潟県は3.2kg以下)
生産者が特別栽培米の認証を受ける場合は、都道府県に申請を行う必要があります。農薬や化学肥料の使用量などは、生産者ごとに新潟県のWebサイトで確認が可能です。
また認証を受けたお米には、以下のシールが貼ってあります。店舗などで購入する際には、ぜひ確認してみてください。
特別栽培米は、消費者に見える形での証拠がない中で「無農薬」などの表示がされた農産物が出回っていたことから設けられた認証制度です。農薬などに関する表示については、関連記事の「『無農薬』の表示ってダメなの?農産物の知識を身につけよう」で詳しく解説しています。参考にしてみてください。
2.有機JAS認証米
JASとは「Japanese Agricultural Standard」の略で、日本農林規格の意味です。農薬や化学肥料などに頼らず、有機肥料など自然の力で生産された農産物を、全国に複数ある認証機関が検査・認証しています。
有機JAS認証を受けた農産物には、以下のマークが貼られています。
主な認証基準は、以下のようなものです。
- 化学肥料・農薬などの資材が圃場に飛来・流入しないような措置が取られている。
- 使用する肥料はその農地で作られた農産物や周辺の生態系といったその土地の自然に由来する肥料分で土づくりを行うこと。
- 病害虫防除に科学的に合成された農薬に頼らない。
このような基準が守られているか証明するために、生産者は「生産工程管理記録」を作成、認証機関による確認を毎年受けなければなりません。
新潟県の有機JAS認証の農産物は「NPO法人赤とんぼ」が認証機関になっている場合が多いです。NPO法人赤とんぼのHPでは、認証されている農家さんの一覧が確認できます。
参考:マイナビ農業
3.食味ランキング(特A評価)
食味ランキングとは、日本穀物検定協会が毎年3月に発表する、お米の味や香りなどを評価したものです。
評価をするお米は「品種+産地」です。例えば「コシヒカリ(新潟魚沼)」「つや姫(山形最上)」などの単位で評価がされます。新潟県産のコシヒカリは「魚沼・佐渡・岩船・上越・中越・下越」の6地域別の評価です。
食味ランキングの結果は、毎年大きく報道され、評価の高い産地のお米の注文が殺到するなど、その影響は小さくありません。
食味ランキングは、以下の6つの評価を基準米と比べて評価します。評価点が、基準米を上回れば「特A」や「A」に選出されます。
令和3年度では、16銘柄・42産地品種が特A米として選出されました。食味ランキングについては、関連記事の「特A米の銘柄って?味の傾向は?おいしいお米の選び方」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
4.等級(一等米)
お米の評価に関する指標として「等級」というものがあります。お米を選ぶ際に「うちのお米はすべて一等米です」などという表記を見たことがある方も多いでしょう。
等級とは「お米の見た目」を評価したもののことです。つまり「一等米」は、見た目が整っていてきれいなお米である証拠です。
等級の評価は、農産物検査によって以下の4つの格付けされます。
検査では「重量検査」「水分検査」「外見検査」が行われます。例えば、青や茶色など色のついたお米「着色粒」や「割れたお米」などが多く混ざっていると、評価は下がります。
お米の外観は、味にも大きく影響をします。割れたお米が多く混ざっていると、炊いた時にべちゃっとした食感になってしまいます。
野菜は「見た目が悪くても、味は変わりません」と言われたりしますが、お米は「見た目が悪いと味も落ちる」と理解しておくと良いでしょう。
内部リンク:「一等米って何のこと?条件から検査方法までまるっと解説!」
新潟のコシヒカリの値段・ふるさと納税での寄付額
コシヒカリを選ぶ際には「値段」が気になりますよね。こちらでは「ネットで購入する場合」と「ふるさと納税で受け取る場合」の値段について解説します。
ネットでコシヒカリを購入する場合の値段
コシヒカリの値段は、安いものと最高級のもので大きく変わります。最高級のお米と言える「魚沼産の特別栽培米」のコシヒカリは、3,000~6,000円(5kg)程度のものになります。
スーパーやネットショップのお求めやすい値段のものは、2,000円(5kg)程度が一般的です。
特徴 | 5kg | |
最高級 | 魚沼産、特別栽培米、受賞歴あり | 5,000~6,000円 |
高級 | 魚沼産、特別栽培米 | 3,000~4,000円 |
普通 | 新潟県産全般 | 2,000~3,000円 |
安い | 新潟県産全般 | 1,500~2,000円 |
お米5kg(5,000g)は、毎日1合(150g)食べた場合の約1ヶ月分に相当します。夫婦と子ども2人の場合は、毎日2~3合程度は必要なため、毎月10kg程度は必要でしょう。
毎日の食卓に欠かせないお米にいくら払うかは、人によって大きく違います。しかし、最高級の5,000円のお米でも、毎日1合であれば、1日166円です。1日にかける食費を考えた場合に、高すぎる買い物とは言えないのではないでしょうか。
ふるさと納税で受け取る場合の寄付額
新潟県産のコシヒカリを選ぶ場合の「ふるさと納税額」の寄付額は、5kgの場合以下の通りです。
特徴 | 5kg | |
高級 | 魚沼産、特別栽培米、受賞歴あり | 20,000円~ |
高級・普通 | 魚沼産、特別栽培米 | 10,000~20,000円 |
安い | 新潟県産全般 | 5,000~10,000円 |
ふるさと納税は、一般的に3割が生産者の元に入ります。例えば、寄付額10,000円の場合は、3,300円ほどが生産者の納品額になります。通常、この納品額は一般で販売している金額と「ほぼ同じ」か「少し高い」程度です。
ふるさと納税は、手数料の2,000円が引かれた分を除き、税額控除できます。10,000円寄付してお米をもらえば、8,000円が控除額(2,000円は自己負担)になります。つまり、寄付額10,000円で、販売価格3,300円程度のお米を、2,000円の負担でもらえることになります。
このページで紹介しているコシヒカリの多くは、ふるさと納税での返礼品にも対応しているものが大半です。高級なコシヒカリであっても、2,000円の負担でもらえるため、ふるさと納税はおすすめです。