新米が並び始めると秋の訪れを感じます。甘くておいしい新米の時期を把握して、人気のお米を購入するのも楽しいでしょう。
産地や銘柄(品種)でも収穫時期が変わってきます。自分の好きなお米がいつから新米の時期か知っていますか?
今回は、新米の時期やその選び方を見ていきましょう。おいしいお米を長く楽しむコツもご紹介します。
新米の時期はいつ?
新米が出回る季節は、秋から冬のイメージが強いですが、実際の時期がいつになるのかを知らないという方も少なくないでしょう。
白米の香りを一番に楽しむことができる新米。まずは、新米の時期について詳しく確認しましょう。
1. 新米の定義とは
新米とは、その年に収穫されたお米のことです。
農林水産省によると、新米と表示ができるのは以下の2点のみ。
- 原料玄米が生産された当該年の12月31日までに容器に入れられ、若しくは包装された玄米
- 原料玄米が生産された当該年の12月31日までに精白され、容器に入れられ、若しくは包装された精米
例えば、令和3年に栽培・収穫され、年内に包装されたお米が令和3年の新米となります。
つまり、年が明けて新米が販売されてもおかしくはありません。
2. 新米っていつとれる?
新米の収穫は大体8月〜10月が多いです。
ただし、育つのが早い暖かい地域の沖縄などでは、5月下旬に収穫となる場合もあります。なぜなら、2期作を行っている農家もあるからです。
2期作の場合は、11月に2回目の収穫が行われます。そのため、沖縄などでは、一年中新米が出回っていることもあり得るでしょう。
対して、九州あたりは6月下旬頃から収穫が始まります。関西〜関東は8月〜10月ごろに収穫となる農家がほとんどです。北海道などの北の地域は遅くても10月頃に収穫されています。
新米は秋のイメージが強いのは、米どころと言われる新潟や東北の収穫時期の影響と言えそうです。
3. 新米が出回る時期は?
新米の出回る時期は収穫後すぐ〜新年にかけてが多い傾向にあります。
なぜなら、新米と表記できるのは、12月31日までに包装されたものだからです。もちろん年明けに販売されるものもあります。
日本一早い沖縄の新米は6月頃から、また、九州の暖かい地域のものは7月頃には販売開始です。
関西・関東・東北は8月以降が多く、冬の始まりにかけて新米が販売されます。
住んでいる地域によっても、新米の出回る時期はさまざまです。いろいろな地域の新米を順に食べるのも楽しいかもしれません。
日本一早く出回る新米は、沖縄県石垣産の「ちゅらひかり」と言われています。ちゅらひかりの味や特徴については、関連記事の「沖縄県石垣島産「ちゅらひかり」の味・特徴とは?日本一早い新米を食べてみた」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
魚沼産コシヒカリの新米はいつ頃?
次に、国内で人気の「魚沼産コシヒカリ」の新米についてご紹介します。人気の農家の新米は予約で売り切れることもあるそうです。
おいしいお米をいただくためにも、新米の情報を確認しましょう。
「魚沼産コシヒカリ」の新米は、おおむね9月中旬頃から10月上旬に販売を開始。
新潟県の魚沼地域には、魚沼市・南魚沼市・十日町市・小千谷市・長岡市(旧川口町)・湯沢町・津南町が含まれ、それぞれの地域や農家、その年の気温や気候によって収穫時期などが異なります。
収穫から精米にかけても短い期間のものは、新鮮なお米と考えられるでしょう。人気のある「魚沼産コシヒカリ」は、直販サイトで予約も受け付けています。
その年の新米情報は、お米屋や農家のSNSをフォローしておくとよいかもしれません。
家族でおいしいごはんをいただきましょう。
おすすめの魚沼産のコシヒカリについては、関連記事の「値段別・人気の魚沼産コシヒカリ9選!お求めやすい3,000円代から極上の5,000円代のお米までご紹介」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください!
おいしいお米の選び方
自分好みの味わいを探すことも大事ですが、お米のおいしさはその年の気候や気温でも変化します。
ここでは、おいしいお米の選び方をチェックしましょう。
ぜひ、おいしいお米を見つけてください。
1. 等級
等級とは、お米の「見た目」を評価したものです。等級は、一等米~三等米、規格外の4つの段階があります。一等米が最も「見た目」の良いお米になります。
農林水産大臣登録の農産物検査員によって行われるお米の品質検査は、毎年行われており、お米を選ぶ上での参考になります。
「農林水産省」の公式サイトでは、これらのデータを公開。産地や品種別に等級の比率が表示されているので、参考にしてください。
ただし、販売するときに表示義務はないので注意しましょう。
品種による等級のデータを見て、1等級が多いお米を選ぶのもおすすめです。中には、1等級のお米が100%という品種もあります。
等級は、その年の生産地域の気温や気候による差を見るのにも役立つでしょう。
等級については、関連記事の「一等米って何のこと?条件から検査方法までまるっと解説!」で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください!
2. 味や食感
おいしいお米を選ぶために、お米の味や食感を比べている食味ランキングにも注目をしてみましょう。
食味ランキングは、「日本穀物検定協会」が発表するランキングで、ごはんの味やつや、食感などを評価しています。
銘柄と産地によって評価されており、基準となるお米よりおいしいかどうかでランク付けされるのが特徴です。
食味ランキングは特Aなどと表記されています。等級と間違えることもあるので、気をつけましょう。
食味ランキングについては「特A米の銘柄一覧!味の傾向は?おいしいお米の選び方」で詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
3. 精米日
お米のおいしさは、新鮮さにも左右されます。お米は、精米をした瞬間から酸化が始まるため、新米の時期でも、精米日から新しい方がおいしいお米と言えるでしょう。
新米が出回る秋から冬にかけては、1カ月程度で食べきるのがよいとされています。ただし、気温が高くなる暖房を入れる部屋などに置かないよう気をつけましょう。
なぜなら、気温と湿度の高い場所での保管は劣化が早く、夏場などは2週間程度で食べた方がおいしいとされているからです。
食べる量を考えて、精米日が新しいお米を少なめに購入するのがよいでしょう。
また、精米日は、2020年3月27日より上旬・中旬・下旬と幅を持たせた表記が可能となりました。
新米においては基本的に収穫から間もないものが多いので、心配しすぎる必要はありません。
お米の食べる目安については、関連記事「米の賞味期限ってある?いつまで食べられる?おいしさの目安とは」で詳しく解説しています。こちらもぜひチェックしてみてください。
4. 購入先
お米は、農家からの直販やお米の販売専門店での購入がおすすめです。人気のお米はすぐに売り切れる場合もあります。
お米専門の販売店や、農家の直売が近くあれば最適です。ネット通販で購入する場合も信頼できるお店などを見つけておくと安心して購入できるでしょう。お店によっては配送料が無料のケースもあり、お得にお米を手に入れられます。
量販店でも新米は取り扱っていますが、直売などよりは、保管期間が長くなっている場合もあるので、購入する際は精米日を確認しましょう。
まずは、近くにお米の専門店があるかを検索してみるのをおすすめします。
お米の購入先については関連記事の「お米はどこで買うのが良い?ネット通販で購入するときの注意点まとめ」で詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
新米の保管方法
お米を保存する場所のポイントは、
- 気温変化が少ない
- 湿度が低い
- 直射日光を避ける
- 匂いを遮断
などです。
生鮮食品なので、密封できる容器に移して、冷蔵庫の野菜室での保存をおすすめします。なぜなら、お米は劣化するからです。
玄米は植物として呼吸しています。お米の水分量や気温が上がると呼吸が活発化し、お米の栄養素が消費されるため、味が落ちることも少なくありません。
一方、白米が古くなる原因は酸化です。表面を覆う糊粉層(こふんそう)が分解され、いわゆる古米の香りなどがするようになります。
ただし、糊粉層が取り除かれた無洗米は、酸化しにくいお米です。
どちらにしても、高温・多湿の環境にお米をおくとカビや虫の発生の原因となります。気温の高い夏などは、特に用心しましょう。
お米の保存方法については、関連記事の「お米が冷蔵庫に入らない!NGなのは?上手な保存方法を解説!」で詳しく紹介しています。こちらもぜひチェックしてみてください!
新米は品質にこだわってみよう
おいしい新米だからこそ、品質にこだわり採れたての新鮮なお米を味わいましょう。
品質の確認には、農林水産省の発表する等級や、炊いたお米を検査する食味ランキングを参考にするのも一案です。
また、農薬や化学肥料の使用を制限した特別栽培米の表記のあるお米もあるので、品質にこだわるときの参考にしてはいかがでしょうか。
甘みがあって、もちっとした食感がたまらない香り豊かな新米。保管方法にも注意すれば、おいしいお米を長く楽しめます。
家族でおいしいお米を満喫しましょう。